200年

「ワーテルローの戦い」から200年を記念して、ベルギー中部の戦場跡で式典が開催され、ベルギーのフィリップ国王やオランダのウィレム・アレクサンダー国王などが参列されたそうです。

1815年6月18日の、この戦いではイギリスやプロイセンなど君主政派の連合軍がフランスのナポレオンを破りました。これにより1789年の大革命以来ヨーロッパを席巻してきたフランスは勢力を失い、ナポレオンは孤島・セントヘレナ島に幽閉されました。

その後フランスで共和派がふたたび政権を奪還したのは1830年。その時ですら共和派が王族を担ぐ形で政権を造りました。

民主政治の老舗フランスの歴史は、同時に幾多の戦いの歴史であったのだなあと、少し気が遠くなってきます。

200年と言えば、日本には200年以上事業を継続している、所謂「老舗」が3.000社以上あるそうです。

これは世界一の多さだそうで、約800社で第2位のドイツを大きく引き離してします。

地震・噴火・台風と災害大国である日本が同時に世界一の老舗大国でもあるということは、とても考えさせられることです。

2位がドイツというのも意外です。

ドイツは、たしかに歴史のある国ですが、中世以来統一国家が出来ずに政治は不安定。諸侯の間でしょっちゅう戦さをやってきました。

ようやくドイツ帝国が出来たのは日本の明治維新より後のことで、その帝国も第一次大戦で負けて、すぐに崩壊してしまいます。

その後今度はヒトラーが出てきて第二次大戦を始め、原爆こそ落とされませんでしたが、さんざんに負けて、全土が焦土と化します。

それだけやられたのにドイツには老舗がたくさん在るんですね。

イメージとしては多そうなイギリスより多いのだから不思議です。

そう、さんざんにやられた方が、むしろ老舗が出来るのかもしれません。

事業を継続していくのに、本当に大切なものは、

ノウハウ(そして、それを体現する人)

信用

なのであって、土地や建物といった有形のものは二番手です。

しかし、有形な物は目の前に存在するとたしかに立派ですから、そういう物ばかりを見ていると本来大切なものを軽視するようになってしまうのかもしれません。

逆に、有形の物が壊れてしまうと、無形のものの大切さが身に沁みるのかもしれません。とても考えさせられます。

そう言えば、浅草の街も、関東大震災と戦争で二度丸焼けに成っています。ドイツに似てますね。

本当に大切なもの=無形の資産を大切にする心だけは、この土地で継承していきたいものです。

追伸

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Filed under: 憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)