未だ此処に在るデフレ
はなはだ書きにくいことながら、とあるスーパーに行きますと、売り手(=働いている人)と買い手が似たような風采=ドヨンとした感じであることに気づきます。
双方とも衣類が消耗しきっているのに着古していて、そして何より、日々の生活に疲れている感じが目線にひしひしと顕れています。
そのスーパーは深夜営業をしていて、仕事が終わるとどうしても夜の10時や11時になってしまう私は仕方なく利用していますが、そういう買い物の折に、その光景を目にするのです。
そう、売り手と買い手の両方がデフレの渦の中で押し流されていて、そうした日々に疲れているのです。
今私ははなはだ書きにくいことを書いています。しかし、これからこの国の経済をなんとかするには、この状況をなんとかしないといけないのです。だから書きにくいことを書いています。
さて、未だ此処に在るデフレは、消費税の増税でさらにひどいことになりましょう。スーパーのバイヤーが仕入れ先を脅して値下げを要求しているからです。
下請けさんは取引を切られたら困りますから、当然従業員の賃上げなど思いもよらず、逆にカットするでしょう。
で、給料を減らされた従業員が買い物に向かう先は、安い店。なんと、さっきのスーパーです。デフレがデフレを呼び、低所得が低所得を呼んでいます。
本来買い物というものは売り手も買い手も楽しい筈なのに、目線が皆ドヨンとしている理由は、これです。
だいたいですね、大手スーパーのバイヤーほどノーテンキな人種はいませんな。いや正確には、その大手の会社に入れたのだから、受験勉強⇒大学卒業までは、頭の調子はよろしかったのでしょう。
しかしバイヤー就任後は、仕入れ先を脅せばそれだけで、たいていの用が足りてしまいますから、ものごとを何も考えなくても済みます。気楽です。
片や、下請にまわっている中小企業の皆さんは、かつて勉強をせずにヤンキーなことをしていたせいで、世間からは頭のぼんやりした人種と看做されていますが、どうしてどうして。入社後生き残りをかけて知恵をしぼりにしぼったせいで、素晴らしいキレ者に成っている人がいたりします。私なども感心することが多いのですが、下請の身分でいる限りやはり浮かばれません。
知恵はおありなのだから、後は下請から抜ける勇気だけだと思うのですが、今日はその話しではないので、さて置きます。
今日の話しは、消費増税がさらなるデフレを引き起こさないようにしないといけない、という話しです。
お金持ちの皆さんも、自分には関係無い話しと思わないでいただきたいです。
デフレの渦の中にいる方々は自分の体調について気が回らなかったりしますから、将来的には医療費が増大しましょう。政府は消費税を5%⇒8%⇒10%と上げて「所得倍増」ですから、少々の出費はヘーキヘーキと思っているかもしれませんが、どうでしょうか。
具合の悪い人は消費なんてしませんから、税収はどんどん落ち込むと思うんですよね。
その方々の医療費を負担するのは誰ですか、お金持ちの皆さんですよ。
消費増税がさらなるデフレを引き起こさないか、心配です。
それなのにそれなのに、税を転嫁するどころか、とあるスーパーは4月から生鮮品の品質に不満があれば、どんな不満でも返金する、と言います。
その不満足な生鮮品を納めた業者さんがどうなるのか、とてもとても心配されます。
末法の世ですな。
南無観世音菩薩。
追伸、
4/1は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園桜祭りも開催されますし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。
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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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