こだわり

メデイアのインタビューやアンケートをお受けしますと、やたらと「こだわり」について聞かれます。

この言葉が頻繁に使われるようになって数年たつでしょうか。

「こだわる」とは広辞苑によりますと、

「気にしなくてもよいような些細なことにとらわれる」ことです。

一方、私は些細なことには捉われません。重要なことに捉われています。

例えば、肉の中の脂肪の融点が低いことを重要視していますが、それは「些細なこと」ではなく、年配の方にもすき焼き=肉を召し上がっていただきたい、お孫さんと一緒に召し上がっていただきたい、と考えているからそうしているのであります。

脂肪の融点が高いと食後に胃腸がモタレてしまいますので、お年寄りが食べられません。だから、断じて些細でないのです。

これは大袈裟に申しますと、経営理念に直結していることがらです。

ところが、そのことをインタビューでお話ししますと、ライターさんから

なるほど、そこが住吉さんのこだわりなんですね♡♡♡

と返されます。「こだわり」を探り当てて得意絶頂な瞬間なのでしょう、彼女の眼は輝いています。

違うっちゅうの!

明確にお客様の利益になることがらですから、「些細なこと」ではないと思うんですよね。

やめませんか?

なんでも、かんでも「こだわり」と認定するのは。

本当に「気にしなくてもよいような些細なことにとらわれ」ていたら、その時に限って「こだわっている」と表現しましょう。

 追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

 追伸②

ビジネスマンの方を対象に、忘年会に関する意識調査を実施させていただました。
目的は、もちろん、日本の会社の忘年会を、もっとワクワクするもの、もっと意義あるものにしたいからです。
忘年会は毎年惰性でやっている…では悲しいですよね。
ビジネスマンの皆さんは、どんな忘年会なら出席したいのか、逆に、どういう忘年会はパスしたいのか、
その答えがここにあります。
会社の忘年会から、この国を元気にしていきたいと思います。

この調査結果は、そのための参考にしていただきたいと思います。
さてさて、大ショックの調査結果はこちら↓から。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.383日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 
Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)