半沢直樹

テレビドラマ『半沢直樹』大ヒットのことは既に有名かと思います。ヒットの背景を分析した記事もたくさんUPされていますね。

やれ壇密さんのセクシーさが勝因だとか、やれ愛之助丈の「お姐口調」がサイコーだとか。

そんな中、私が興味を持ちましたのは、演出を手掛けている福澤克雄氏のインタビューです。

まず御本人は、この大ヒットについて、

「まったくの想定外でした。びっくりしています。」

「原作を書いた池井戸潤先生との最初の打ち合わせのときも「一生懸命作りますけど、たぶん当たらないですよ」と言っていたくらいです(笑)。」

制作に入る時点での認識では、『半沢直樹』は、これまでのドラマ界の常識で考えると、

・登場人物に女性が少なく、

・わかりやすく視聴率を取れるキャラクターもおらず、

・恋愛もないという「ないないづくし」。

「それに銀行という、男の世界が舞台です。セオリーどおりなら、ドラマのメインターゲットと言われる女性は「見ない」ということになりますよね。」

だから視聴率は、

「当初は12~13%から初めて、徐々に上げて最終回で20%。プロデューサーと「平均15%取りましょう!」と誓い合っていたくらいです。」

ところが、いざ蓋を開けてみたら、大勢の女性が視ました。私の知人の洋食店のマダムなど、FBで『半沢』を実況中継するほどです。

「テレビの常識がいかに適当だったか、マーケティングというものがいかにアテにならないか、ということでしょう。」

「これまでの「〇〇がないから視聴者は見ない」という常識は、逆に言えば、「これだったら食いつくだろう」と、視聴者に対してある種の「上から目線」じゃないですか。」

うーむ。そういう傾向は大いにあるな!と部外者ながら私も感じていました。

だいたい、ですよ、「マーケット・イン」で発想する人って、どういう理由か存じませんが、「上から目線」なことが多いような気がします。

経営者の交流の場とかでも、そうしたタイプに遭遇すると、私は適当に話しを逸らせることにしています。そう、『半沢』の話しなどは、最高の逸らしネタです。

で、話しを戻して、演出家氏のインタビューに戻りますが、

「最初から“常識外れ”のドラマだったから、ただ、僕はこのドラマを通して、半沢直樹という人間の生き方や面白さを描きたかった。半沢の人生はテレビにいちばん合っている「成り上がり」の物語。自分たちで本当に面白いと思った原作だった・・・」

「だから、『半沢直樹』は、最後は自分が面白いと思うものを作るしかないと思ったわけ。それしかないと。」

いいね!と思います、バリバリの「プロダクト・アウト」精神。

しかし、ですよ、「TBSストア」で「倍返し饅頭」なる関連グッズを売るのは、いかがなものでしょう。

いったい、何を、どのように倍返しすると言うのか・・・

試しに買ってみようかなあ。

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.264日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)