洋酒天国
お若いのに「開高健に詳しい」とおっしゃる美女と話していて、
あ~開高健ねえ、読んだことありますけど、浅草については結構ヒドい文章書いてますよねえ!
浅草のストリップ劇場に勇んで乗り込んだのに、乗り込む前の食事を喰い過ぎて、気分が悪くなって⇒トイレで昏倒したとかいう体験談が本に載っていますよねえ!
と言ってしまいましたが、私の大きな間違いでした。
後で調べ直してみましたら、それは山口瞳の『新東京百景』でした。
この本は、古き良き街並みが破壊され変貌を続ける、バブル時代の東京を皮肉に描いた本で、全体的には悪くないのですが、なにせ浅草の部分は、こういう話しになっていて「・・・」です。
間違いの言い訳ですが、開高健と山口瞳は二人とも酒関係。しかも、サントリー関係者です。
30歳を過ぎて失職していた山口は、開高に推薦してもらって当時の「壽屋」(=現在のサントリー)に入社します。
PR雑誌『洋酒天国』の編集や、コピーライターとして活躍。ハワイ旅行が当たる懸賞のコピー「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」が、コピーライター時代の代表作です。
その後『江分利満氏の優雅な生活』で1963年に「直木賞」を受賞、この時点でも未だサントリー社員だったそうです。
対する開高も年齢は下ですが、壽屋宣伝部では先輩で、やはり『洋酒天国』の編集やコピーライターをしていました。代表作はトリスウイスキーの「人間らしくやりたいナ」。
『裸の王様』で芥川賞を受賞するまで社員だったのも、山口と似ていますね。
若い頃の私は、こういう雰囲気に憧れて、自分が酒を飲む以前から読んでいましたが、このところはご無沙汰していました。世間で開高や山口が話題になることも最近はあまり無かったと思います。
そんな中で、開高の話題が出て来たので、昔のことを思い出して楽しくなり、調子に乗って、勇足を踏んでしまいました。
お恥ずかしい限りです。
追伸①
単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。
21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。
時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。
くわしくはこちら↓です。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.247日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。