出禁
皆さん、今年の鬱憤晴らしは今年の内に!と申します。
私には幸いガス抜きの場として、このブログがありますので、勿論利用させていただきます。
さて、そのグループは、最初から短時間で食べさせて欲しい、と言っておいででした「1時間以内で」ということでした。
このブログをお読みの方なら、私がそういう仕事をしないことはご存知かと思いますが、その方は分かっておらず、悪いことに何度お断わりしても、どうしても引き下がらない、ということでした。
仕方ないので、私が電話を代わって申しました・・・
やれないと申していることは、なんべんおっしゃても、やれないんですね。料理を作るのは、そちら様でなくて、こちらなんです。ですから、やる・やらないを決めるのは、こちらなんですね、はい。もう一遍良くスケジュールをご検討いただいて、それからまたお電話いただけませんか!
そこまで突っ込んで言わないと、お分かりいただけない人がいるんです、実際。ここでいったん、白紙です。
しかし、しばらくして再度電話があって、「1時間30分とりますので」ということで、結局商談をお請けしました。
で、当日です、そのグループの動き方は、私の予想を上回ってしまいました。
予定より30分遅刻してやって来て、加えて、予定より30分早く出発したい、というのです。つまり食事時間は30分。
私は、こういう場合、相手が客でも強硬に出ます。
職業人としての尊厳に関わる場合は、喧嘩を売らせていただくこともあります。
まず準備段階として、フリーのお客様を全面的にお断りすることにして、動けるスタッフを全員そのグループに割り当てる体制を敷きました。結構大人数のグループだったのです。私も現場に入りました。
「無理言って申し訳ないのですが、どうしても事情があるのです。よろしくお願いします。」という態度なら、こちらも同情しますが、そうではありません。
当然のように「もっと速く速く」と言って来ます。店は客の言うことは何でも聞くものだ、速度が遅いのはサービスが悪い、と考えておいでなんでしょう。
総動員した手数で、一気にとにかく料理を出しましたが、とても30分では食べられません。当たり前です。
食べてないのに、それでも出発だ!ということでしたので、態度も良くありませんし、最終的に喧嘩を売らせていただきました。
料理屋を見下すのも程があります。そのことについて謝罪がなければ、今後御社からの予約は全てお断わりいたします・・・
こういうケースで、働いている者に徒労感が生じてしまうのが、最もマズいと私は思うのです。
勿論、こういう場合私は事前に「お代は結構」と決めてから、用件を持ち出します。
結果、謝罪はありませんでした。そして代金は黙って払って行きました。
金を払えば、なんでもOKと思っておいでなんでしょう。自分が仕事をしていて逆のことをされたら、職業人としてどう感じるのでしょうね。
代金は、本当は気分としては受け取りたくないのですが、そうすれば先方の客としての尊厳を傷つけることになってしまいますので、そこは不愉快でも曲げて受け取ります。
大手の会社さんでしたけどね。最近は、こういう方に遭遇する頻度が上がっているような気がします。
さて、そういう次第で、その会社は現在弊店で「出禁」となっています。「シュッキン」ではなく「デキン」と読んで下さい。「出入り禁止」の略語です。
金を払っても「出禁」です、当然。気持ちの問題ですから。
それにしても、
あ~ 年末に、久しぶりに気持ち良く喧嘩が出来たなあ!
え? 鬱憤はとっくに晴らしたみたいだね って?
おお、そうでした。ブログで鬱憤晴らしする必要は無かったみたいですね。はははは。
追伸①
東京MXテレビの特番『とっておき!老舗の極上味めぐり』に出演いたします。
ご出演は杉浦太陽さんです。
平成25年1月3日15:00~放送です。是非ご覧ください!
追伸②
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸③
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は334人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.035日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。