緊急事態
当然ですが、飲食店は衛生的でなければいけません。また、
当然ですが、飲食店に従事するスタッフその人も、個人的に衛生的でなければいけません。
しかしながら、世の中にウイルスが流行していると、相当気をつけていても貰ってしまうことがあります。
今年は、数年ぶりのノロ・ウイルスの流行の年のようで、皆さんの周りにもノロを貰った人がいるのではないか、と思います。ウイルスは常に変異を遂げていて、大きく遺伝子型が変わった年に流行が起きるようです。今年が、その年です。
ノロは元々貝類に居るのですが、人間の胃腸の中で爆発的に増えるため、ノロを貰った人が戻したり・下したりして⇒その汚物が他人に着くと感染が起きます。
今や貝だけを警戒しているのでは不十分で、多数の人間の汚物と接触する場=例えば駅のトイレなどは要注意エリアと思います。
そんな中、最悪の事態が起こりました。
弊店スタッフがノロを貰って来たのです。
日頃より体調の悪い者は速攻で病院へ!と指導していますので、すぐに感染の事実が判明して⇒対策が打てたのだけは不幸中の幸いでしたが、なにしろ、11月のある日の午前中だけ、体調の悪いまま勤務した事実が分かりました。
「店で戻したり、下したりしていない」というものの、やはり、
緊急事態です。飲食店としては最高レベルの緊急事態です。
早速、想定できるあらゆる箇所を殺菌しました。ノロはアルコールでは死なず、次亜塩素酸が有効ですので、次亜塩素酸で殺菌します。
また、残りの調理従事者には、手洗いを再度徹底させ、必ず手袋を着用させて勤務させました。
ノロに感染しても普通の成人なら下痢・嘔吐程度で済みますが、ご高齢の方に感染していたら心配です。
想定される最悪の展開は、賄い食が汚染されていたこと、です。このケースであれは、営業など続けておれず、休業に至ったでしょう。
念のため保健所さんの御指導を仰ごうと思いましたが、「勤労感謝の日」の3連休中でお休み。これは残念でした。
最悪の展開に進んだ場合の覚悟は、結局私独りで決めました。
さてしかし、幸いなことに他のスタッフには変調がなくて済みました。「ちんや」の賄い食とは別の所で感染したわけで、これだけは安心しました。
そして12月に入り、あれから2週間以上がたちまして、どこからも食中毒の報告はありません。
本人も「勤務にさし支え無し」という診断書をもって復帰しました。
ノロの潜伏期間は24時間~48時間ですので、あらたな感染は起きていないと思われます。
危機は去りました。
南無観世音菩薩。
なお私の把握していない範囲で、ご体調を崩された方がおいでなら、保健所さんの御指導をいただきつつ、キチンとした科学的調査をさせていただきます。御連絡下さいませ。
追伸①
ワイン専門誌『wi-not?』vol.3の「浅草老舗七人衆 「冬泡」を啜る」というコーナーに私が出演しています。
是非ご購読下さい!
この本について詳しくはこちらです。
ご購入はこちらです。
追伸②
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸③
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は327人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.011日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。