日銀悪玉論
新政権が掲げる「デフレ脱却」は勿論賛成ですが、日銀悪玉論に私は同調したくありません。
たしかに独立性の名の下に、日銀が雇用や景気に責任を持たないのは、私も面白くありませんが、だからと言って、日銀がさらに金融緩和を進めれば景気が良くなるとも思えません、ゼンゼン。
既に金融はかなり緩和された状況ですが、そのカネは銀行に残っていて、民間に貸し出されていないと聞きます。
ジミン党さんは、そのカネが世の中に回るよう、公共事業をガンガン発注するそうですが、なんか昔の日本に戻りそうで、イヤな感じですね。人口は今後減るんですから、道路や橋や箱モノを造っても、利用率がどんどん下がりますね。作ったもののメンテ費用で国が倒れかねません。
公共事業ではなくて、国民自身がカネを使う気にならないとダメだと思います、結局。
商品が売れる見込みがないから、民間企業は銀行からカネを借りません。だから金融を緩和しても、景気がさほど良くならない可能性が高いと予想します。
まあ、かく申す私も千円床屋を利用していた時期がありましたので、デフレ問題で大きなことは言えません。ある時、
「ちんや」の社長が千円床屋というのはいかがなものでしょう!
と御指摘をいただき、反省して今は千円を使っていません。
そんなこと言ったって、老後の資金が心配だから、そうそうカネなんか使えないよ!ですって?
けー!
田舎者め!
江戸ッ子なら「宵越しの銭は持たない」もんだぜ。
てやんでえ。べらぼうめ。
まあ、もっとも、江戸の町には銀行が発展しておらず、長屋には鍵がなく、カネを持っていても泥棒にいつ盗まれるか分からないという事情があって、こうした気質が育った模様です。
さて話しを現代に戻しますが、将来が何しろ不安だから貯蓄してカネを使わない、という過度の安全志向をなんとかしないと、容易にデフレ脱却はできないと思います。
そう、色々申しましたが、私は日銀悪玉論には同調したくありません。
結局、国民一人一人が価値あるものにはカネを出す、共感できる会社の商品はどんどん買う、場合によっては寄付もする、ということをしないといけないと思います。
再興したいですね、「金離れ」が良いことを尊ぶ気風を。江戸ッ子にならって。
てやんでえ。べらぼうめ。
追伸①
テレビ東京の番組『L4YOU!』の中の、「榎木孝明のふれあい散歩 年末の浅草編」というコーナーに出演させていただきます。
平成24年12月28日16時放送予定です。 是非ご覧ください。
番組について詳しくは、こちらです。
追伸②
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸③
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は327人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.027日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。