甘口カレー
ある日「YAHOO!知恵袋」の相談コーナーに面白い相談が載っていました。
「バーモントカレーの甘口にリンゴとバナナを入れる妻」という相談です。
最近私は香辛料とすき焼きの関係に興味を持っておりまして、この相談を思わず読んでしまいました。
「先日のことです。私は久々に単身赴任から帰ってきました。」
「妻は「今晩はカレーにするね。 いつもは入れないけどリンゴとバナナを入れてみた!!」と言いました。レトルトや外食ばかりしていた私は楽しみにしていました。」
「しかし!!辛口が好きな私には甘すぎでした。甘口+フルーティで甘すぎて、つい「あまっっっ!!こんなの食えるかよ!!」と言ってしまいました。」
「すると妻は「それならこれかけたら」と言って、ハウス食品の七味唐辛子を持ってきました。
私「いやいや、一味ならわかるけど、カレーに七味が合うか!?」
妻「だったら食べなきゃいい!!」と言って妻は怒ったので、
私「ってのは冗談で七味も合うかもね!!…んっ!!結構合うよ!!旨い!!」と言いましたが時既に遅し…。妻は私と子どもを置いて、実家(近所)に帰ってしまいました。」
あらら。
「でも夜中には帰ってきてくれて、私の横で寝てくれました。」
それはツマラない!いや、それは良かったですね。
「そこで質問ですが、私がカレーを作る時は「子ども用甘口」と「大人用辛口」の二つに分けて作ります。一見面倒な感じですが、一つの鍋で具材を炒めて煮込んでアクを取ったりして、ルーを入れる直前に二つに分ければいいだけですから面倒ではないですよね?皆さんは子ども用と大人用分けますか?妻は「大人は子どもに合わせなきゃ!!」と言います。」
この相談の本旨は、夫婦で料理の好みが異なっていて、しかもお子さんもいる場合に、味付けを誰に合せれば良いのか、いや合わせず複数料理するべきか、ということのようです。
ネット上では、相談者の御主人の肩を持った人が多かったようです。
ですが!勿論弊ブログにとっては、そんなことはどうでも良いことです。
問題なのは、バーモントカレーの甘口にリンゴとバナナを入れて、さらに七味を入れて、それが美味いかマズいか、ということです。
辛・甘・酸の三味が同居することに、おじけづく方は多いかもしれませんが、悪くはないと思いますよ、これが。
現に「カレーすき焼き」というすき焼きを「茅ヶ崎館」さんという旅館が売っています。小津安二郎監督が好んだ味です。
相談の奥様は、小津監督と好みが近いのだと思います。
岐阜県関市洞土地区では、すき焼きに特産のキウイを入れます。キウイの消化酵素が肉をやわらかくするからです。リンゴにもやはり消化を助ける効能が期待できるでしょう。
私は変わりザクのテストで、リンゴをすき焼きに入れ、さらにそれにカレー粉をふりかけてみたことがありますが、悪くありません。「ヒデキ観劇!」いや「ヒデキ感激!」のバーモントカレーにはリンゴが入っていましたが、同じ構成ですから、味としては意外に老舗なのです、実は。
それがメインのアイテムとなると、問題かもしれませんが、まあ座興に食べるのならOKのレベルです。鷹揚に構えてみてはいかがかと思います。
そう、すき焼きの可能性は結構広いのです。
バナナすき焼きだけは、まあ、溶けてしまうから難しいかもしれませんけどね。
さて話しは戻りますが、一般論として、ここまで味覚のかけ離れている御二人が暮らすのは、相当の努力が必要ですね。
クドいですが、あくまで一般論ですが、夫婦の味覚は近い方がベターです。
それではお幸せに!ひひひひ。
追伸①
ワイン専門誌『wi-not?』vol.3の「浅草老舗七人衆 「冬泡」を啜る」というコーナーに私が出演しています。
是非ご購読下さい!
この本について詳しくはこちらです。
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追伸②
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸③
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は327人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.021日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。