うーむ、侮れん!②ー千成亭さんの味噌漬

 先日、近江牛のすき焼きで有名な、彦根の「千成亭」さんの、味噌漬けを買って食べたことは、このブログの3/29の号に書きました。味噌漬けは、三十五万石・彦根藩の、元禄以来の伝統の逸品です。でも実はその時、全量食べたわけではありませんでした。何故なら、つぎのように、気になることを書いた紙が品物に付けてあったからです。

 「本製品は、出荷の際に調整いたしております。味噌に漬けておりますので、塩分の作用で調整後すぐは、肉が締まり変色いたします。味噌に十分漬かりますと、酸素の分解により軟らかくなり、べっ甲色になった時が食べ頃になります。目安として賞味期限前が美味しくお召し上がりになれます。(後略)」

  賞味期限前が美味しい?

 なにい、余に向かって、まだ食すな、と申すか!(→この部分は殿様口調でお読み下さい。)

 そういう次第で、全量は食べずに賞味期限がやってくるのを、待っていました。そして、その日がようやくやってきました。毎晩ヨメと夜食を食べますが、今夜の夜食のメニューにのせることにして、味噌漬けにあわせる日本酒も支度しました。

 部位は、バラ中心の、脂身の多い部位ですが、これを味噌と一緒に焼くと風味が出て旨いものです。たしかに前回より風味があるような気がします。日本酒によくあいます。それに、表示ラベルを見て気がつきましたが、完全無添加。食品添加物は加えず、肉と味噌だけで出来ています。

  うーむ、千成亭直弼っ、さすがは徳川直参、侮ると返り討ちに会いそうじゃのう!

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 *「千成亭」さんについては、こちらです。

Filed under: すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 9:52 AM  Comments (2)