神田仏蘭西料理

 4/9の昼時、神田仏蘭西料理「聖橋亭」さんで、国際観光日本レストラン協会関東支部の役員会が、開催されましたので行ってきました。ランチ付きの会議でした。

  この御店は、神田明神の参道横にある、民家を改装したもので、隠れ家的な、知人のご自宅に招かれたような感覚になる、小さな御店です。2階に12席定員の部屋がありますが、その部屋が最大で、3階に小さい和室と洋室(各6席定員)がそれぞれ一つずつあります。N社長みずからのご案内で、全部の部屋を拝見しましたが、どの部屋にも、趣味の良い調度品が置かれています。そして、なんと4階には「お昼寝スペース」があります。普通の家にいるかのようにくつろいで欲しい、という趣旨だそうです。

  この御店のシステムは完全予約制で、予約がないと店を開けないのですが、逆に、普通の食事の時間でなくても、事前に予約すれば、客の希望の時間にあわせてくれるそうです。ある意味、究極のマーケテイングですね。営業方針が、民家風という造作にもマッチしていてGOODです。浅草の路面で営業している「ちんや」にはマネできない芸当です。

  さて、肝心のお料理ですが、私としては、コンソメのスープとビーフシチューのソースにとても感心しました。実は、この御店自体は最近できたのですが、経営している中富商事さんは、飲食の業界で70年以上の歴史がある老舗でして、コンソメやビーフシチューは得意料理なのです。前菜やデザートも小奇麗に盛ってあって、それももちろん、結構でしたが、私としては、スープやシチューといったの、「日本の洋食」的料理に、どうしても惹かれます。

  なんでも、ビーフシチューのソースには、隣の、神田明神の参道にある甘酒屋さんから、糀をもらって入れているとか。それって、すき焼きの鍋に、やはり発酵食品である味噌を入れるのと、同じ作戦です。横浜の「太田なわのれん」さんなどでも、味噌の入ったすき焼きを出されていますが、ハッキリ言って、大スキです、そういう傾向の味。

 お仏蘭西人には、わからないだろうねえ、この味は。

  あ、そうだ、7/3にそういうテーマで講演しなきゃいけなんだ! せっかく旨いもの食べたのに、イヤな事思い出しちゃったなあ。あーあ、勉強しなけりゃ、そろそろ。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

*神田仏蘭西料理「聖橋亭」さんについては、こちらです。

*「7/3にそういうテーマで講演しなきゃ・・」については、このブログの3/10の号をご覧下さい。

Filed under: すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 9:16 AM  Comments (0)