生産性

昨日に続き旧臘の話題で恐縮ですが、つらつら考えましたら、かなり重要なことと思いましたので、あえて年始の話題とさせていただきます=日本のサービス産業の生産性が低いと、ずーっと言われている件です。

「日本生産性本部は12日、産業別の日米労働生産性の水準比較を発表した。これによると2010~2012年は、米国を100%とした場合、日本の製造業は69.7%で、サービス産業は49.9%にとどまった。」

「業種別では、化学が143.2%、機械が109.6%と米国を上回る一方、運輸が44.3%、卸売・小売業が38.4%、飲食・宿泊が34%だった。」

飲食・宿泊は、なんと34%だそうで、私が企画委員をしている「ホテレスショー2017」でも、この件に関するセミナーをすることになりました。

しかし、皆さん、ここで考えていただきたいのですが、これって業者側が一方的に悪い話しでしょうか?

消費者の側が気前良く金を払っていない、と考えることは出来ませんか?

そもそもスタッフをクビにしない前提で生産性を上げるには、

・時間当たりに対応できるお客様の数を増やすか、

・お客様一人が支払って下さる金額を上げるか、

のどちらかですが、数を増やすのはなかなか難しいですよ。

特に料理屋とか劇場とか、お客様が見えてから、料理を作ったり・音楽を奏でたりする仕事では、対応できるお客様の数を増やすって簡単ではないです。お客様は、その居心地の良い空間に長く留まりたいものですから、そう簡単に「入れ替え」なんて出来ません。

では、単価を上げるしかありませんが、ここが問題になるわけです。

居心地の良い空間を作っている要素、例えば書画や食器や活け花に、皆さんはたくさんお金を支払って下さっていますか?

料理の「コスパ」に血眼になって、居心地はタダだと思っていませんか?

ネットの口コミ・サイトが出来て、ド素人さんが料理屋に点をつけるようになりましたが、あれって、単価を押し下げる要因だと私は思っています。

だって、志野も織部もお分かりでない方が点数つけるんでしょ。最近では「良い器を使っても、どうせお客様は分からない・・・」とボヤく料理店主も増えています。

と、なると、残るはスタッフをクビにする方向、つまり料理ロボットの導入とかに進む他ないですね。

さて今年は2017年ですが、今後そういう時代になるんでしょうかねえ。トホホです。

 

追伸

年始の営業案内です。

1月1日のみ休業し、2日から9日まで休まず営業致します。

どうぞ御利用下さい。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.502日連続更新を達成しました。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)