上場企業
この件では東証さんにもっと頑張っていただきたかった、というのが私の感想です。
今、東京証券取引所一部に上場している、つまり一部上場企業である「PCデポ」さんがネット上で炎上しているそうです。
理由は、高齢者への不親切と言うか、ほとんど詐欺的な押し売りです。独居老人にPC10台までカバーするという保守契約を結ばせて、解約しようとしたら「解約料」20万円を請求したのだとか。
元々「PCデポ」さんはITに疎い高齢者への丁寧なサービスがウリだったはずで、営業利益は、
12年3月期の5億5300万円から
16年3月期には43億1400万円と急伸。
ジャスダック上場から昨年11月には東証一部へと急成長した会社でした。
こういう場合は、
一部上場企業なんだから安心だろう、と考える人と、
そんなに急成長したってことは、何か裏があるんじゃないかな、と考える人がいて、私は勿論後者ですが、今回は後者が正解だったようです。
昨年11月の上場をいったん見送って、もう1年様子を見ましょう!
ということにしておけば、東証さんも赤っ恥をかかずに済んだのに、残念なことでした。
この件だけでなく、一部上場企業が怪しい営業手法に手をそめるケースが最近目立ちませんか?東証さんにもっと頑張っていただきたかった、というのが私の感想です。
だいたいですね、一部上場なんぞしたら、三か月ごとに決算を出さねばならず、ちょっとでも勢いが落ちたら株価は下がってしまいます。株って、そういうもんですからね。
そういう状況の中でも、決して怪しい営業手法を使わない為には、社長によほどの倫理観があって、なおかつそれを社内に浸透させないといけないです。
上場審査は、そういうところまで見て下さらないと、また同じような事件が起きてしまうような気がします。
例えば、上場後5年以上の経営経験のある先輩社長が、候補の社長を数時間質問責めにするとか、
10店舗以上現場訪問をして、朝礼の様子やトイレの清潔さを見るとか。
話しは少しそれますが、私は飲食チェーンが上場するのが、とても心配なんですよね。
飲食業では、残念なことに(?)、詐欺的押し売りは出来ませんから、怪しい食材に走る会社が出てこないとも限りません。
東証さんには、もっと頑張っていただきたいと思います。
追伸
「ちんや」は、誠に勝手ながら、下記の通り休業させていただきます。ご諒承下さいませ。
平成28年8月29日(月)~9月1日(木)(夏休み)
追伸②
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
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