焼き鳥屋形船

「焼き鳥屋形船」を開催しました。

「焼き鳥屋形船」は慶應義塾「料飲三田会」の夏例会です。

屋形船を借り切って、名店「伊勢廣」さんの焼き鳥を食べ、また諏訪の銘酒「真澄」を合わせて飲もうという企画です。

「伊勢廣」さんも、「真澄」宮坂醸造さんも会員ということで実現したもので、我ながら贅沢です。

さて船着き場は品川駅港南口。

以前は食肉市場に用のある人だけが使う寂しい出入口でしたが、インターシテイ―や新幹線の駅が出来てすっかり様変わり。繁華な街の目と鼻の先に船着き場が在って変な感じですが、もちろん構わず乗り込んで出航。

東京タワー・スカイツリーといった東京の絶景を眺めながら飲みます。船は20tの大型船で各種設備も整い快適です。

が。

酔いますね。

船はやはり酔いますね。

え? 飲み過ぎればどこでも酔うよ って?

いや、まったく、そうでした。

うーい、ひっく。

追伸、

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

既にご応募いただいた、50本のストーリーはこちらです。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.991日連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

寒暖差アレルギー

お暑うございます。まったく暑いですな。

私は暑いのがとにかく苦手でして、この季節、微妙な蕁麻疹と微妙な喘息が私の恒例になりつつあります。

おととしは咳が長いこと収まらないので、専門の病院に行ったのですが、結局アレル源は見つからず、

とりあえず漢方でも飲みますか!

ということになり、やがてお彼岸の頃涼しくなったら収まりました。

その後人に色々聞きましたら「寒暖差アレルギー」というのもあるようです。

自立神経が対応できる温度差は約7度と言われているとかで、それ以上の温度差になると、身体が自分では上手に適応できなくなってしまうのだとか。花粉症でも鼻炎でもないのに、咳やくしゃみ、特に鼻水が出る場合は、これが疑わしいそうです。

で、今年は外出する際に、マスクをすることにしました。

冷房のきいた所に入って、急に寒い空気を吸うのを避けるためです。

さて咳の予防になりますことやら。

皆さんもご自愛くださいませ。

 

追伸、

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シンガポールの異変

ある日浅草のコンビニに免罪コーナー、いや、免税コーナーが出来ていて、驚いてしまいました。

コンビニってコンビニエントな店じゃなかったの?観光客がレジを占領して、ちっともコンビニエントでなくなっています。

あんまりインバウンド対応に突っ込んで行って欲しくないよなあと思っていましたら、日本の将来を予感させる記事が出ました。

「シンガポールに異変…観光客激減、中国の“爆買い”集団は円安・日本へ」という産経新聞の記事です。

「東南アジア有数の買い物天国として、各国の富裕層を魅了してきたシンガポール。なかでも高級ショッピングモールが立ち並ぶオーチャード通りに異変が起きている。」

「これまで中国本土やインドネシアなど国外からの買い物客の増加を受け、次々と新しいショッピングモールなどを開いてきたが、シンガポールドル高などもあり外国人客が急減。さらに店舗用不動産の供給過剰で、賃料を値下げする物件も出てきた。また、顧客が減ったことで閉店に追い込まれた店が並ぶシャッターモールも目立つ。」

「日本の景気が、安倍政権による経済・金融政策によって上向きに転じ、さらに大幅な円安で中国はじめ外国からの観光客にとって日本旅行の方がシンガポールより相対的に割安となったこともあって、中国人観光客が日本に殺到。その反動か、シンガポールを訪れる外国人観光客は減少に転じた。」

「今は“爆買い”中国人観光客に沸く日本の小売業界にとっても、明日はわが身かもしれない。」

この記事に対するコメント欄にも、

「観光業って水物そういうものでしょ!観光業に頼りきったギリシャが悪い例」

「今の状況に合わせてむやみに新しいホテル等を乱発させない方が良い。今が特別。仮設や他業種協力などで乗り切った方が本当の「特需」となるだろう。」

はい、まったくもってその通りと私も思いますね。

もちろん私は「爆買い」「爆食べ」はスルーしてまいります。

追伸、

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30年越しのちんやの夕食

すき焼き思い出ストーリー投稿サイトに、新着ストーリーの投稿がありました。

愛知県のたかくんさん(53歳)からのご投稿です。

題して、

「30年越しのちんやの夕食」

<以下を是非お読み下さい>

約30年位まえ仕事帰りに浅草へ。同僚と夕食を食べよう!という事になってちんやの前をうろうろ。社会人1年生じゃかなり勇気を必要とし結局その日は地下にあるちんや亭へ。

杉◯◯さんと仲良しになり結局いつもちんや亭で夕食。

30年が過ぎ今年こそ家族で地下のちんや亭ではないちんやでの夕食をいただける事を楽しみにしています。

<終わり>

このように、すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

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馬鹿馬鹿しい企画

今年も「土曜の うし重」やってます。

土用の うな重 を

土曜の うし重 にしただけの馬鹿馬鹿しい企画をやっているのは、暑くて頭がおかしくなったから、では勿論なく、多少の理由がありまして、

・牛の美味しい食べ方と、鰻の美味しい食べ方には共通点があることを知っていただく。

⇒「鰻好き」の方に「肉好き」にも成っていただく。

・浅草にはスパイスの素晴らしい御店(=「やげん堀」さん)が在ることを知っていただく。

という趣旨です。

「土曜日の牛重」は以前もやりましたので、山椒や奈良漬けについて詳しくは、その時に描きました。そちらをご覧ください。

と、いうわけで、

すき焼き用のベストな肉を重箱に入れて、外見はまったく鰻重同然にお出しします。それに「やげん堀」さんの山椒と七味、それから奈良漬けが付いてます。

もちろん親父ギャグですが、食べれば旨いと思いますよ。

8月の土曜日に、地下1階「ちんや亭」にてご提供。

限定14個(じゅ・うし)個です!(笑い)

追伸、

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電飾広告

隅田川花火大会の夜は、年に一度、屋上の電飾広告に注目する夜です。

ビルの屋上でビカビカ光っている、あれのことです。

今年の花火は、猛暑の中7/25に無事開催されましたが、その夜、

天麩羅の「三定」さんの電飾は消えていました。

「ホテル魚眠荘」さんの電飾も消えていました。一方、

居酒屋チェーン「つ♡八」の電飾はビカビカ光っていました。

カラオケチェーン「ビッグエ♡ー」の電飾もビカビカ光っていました。

この違いはどこから来るのか。

もちろん企業姿勢ですね。

ある会社さんは、こういう日こそ我が社の電飾が目立てる日だ!と電飾に清掃業者を入れてビカビカと光らせます。

しかし別の会社さんは、花火がより綺麗に見えるよう、自社の広告を消します。

貴女なら、どちらの企業に好意を持ちますか?

追伸

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沢水

水による食中毒事件がありました。珍しいです。

報道によりますと・・・

「山形県は7月24日、東根市沼沢の沢水で流しそうめんを食べた47人が下痢や腹痛など食中毒の症状を訴えたと発表した。入院した人はおらず、原因菌などについて調査を進めている。」

「県食品安全衛生課によると、今月18日、同市と仙台市の10歳未満から40代までの家族連れ男女80人が集まり、東根市沼沢で田んぼの草むしりや川遊びを楽しみ、流しそうめんを食べたという。共通した食品にスイカとかき氷もあるが、沢の生水を使ってそうめんを食べていることなどから、沢水が原因の可能性が高い。」

「食中毒とみられる男女47人は19日午前6時ごろ症状を訴え、村山保健所が調べたところ、食中毒の可能性が高いことが分かった。このうち10歳未満の男児4人が医療機関を受診した。」

「同課は沢水は細菌やウイルスに汚染されている危険性が高いため、飲まないよう注意を呼び掛けている。」

沢水でそうめんなんて、楽しそうですね。

直感的にはたぶん清涼感があって、「汚染されている」という想像は働かなかったかもしれません。

しかし食品衛生に関わっている者は、水を衛生的に保つのは結構大変だということを知っています。

水道水に塩素を入れて殺菌するのは当然です。

自販機で売られているペットボトルの水には塩素を入れないので、それを詰める工場は保健所から厳しくチェックされます。酒蔵に入るチェックより厳しい位です。

実は酒というものは食品衛生上完璧な食品です。アルコールが菌を殺すからで、何年も経った酒が飲める理由は、それです。

そう、流しそうめんは酒で流せば良かったんですよね。

体調を崩された皆様、ご愁傷様でした。

追伸

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生卵

最近テレビで、日本人が気づいていない日本を紹介する!みたいな番組が多いですね。

先日そういう感じの番組を視ていたら、日本の卵の特集をやっていました。外国人が日本の卵の生産現場・流通の現場を訪ねるという趣向でした。

さて、世界的には卵を生食する民族が少ないことは皆さんもご存知と思います。その番組に登場していたイギリス人とメキシコ人も基本的に食べません。

しかし、その二人の内一人は結局番組の中で生卵を食べました。日本の卵のバックヤードがいかに衛生的かを視た上、案内役の日本人女性に、

生卵を食べてみませんか♡

と勧められて、メキシコ人は卵の丸飲みを敢行しました。偉いです。

そして、それを横で見ていたイギリス人のリアクションが面白かったです。

顔をしかめるだけでなく、90度横に背け、そして顔を背けながらもデジカメで卵を飲むメキシコ人を撮影していました。

ははは、そんなに生卵って、恐ろしい存在なんでしょうか。

私は、すき焼き屋をやっていますので、

いつからすき焼きに生卵が付いているのですか?

どうしてすき焼きに生卵が付いているのですか?

と質問されることが多いのですが、それ以前に、

いつから日本人は生卵を食べているですか?

という疑問も調べないと行けません・・・が・・・

どうも、分からないようです。

江戸時代に鶏と卵を食べるようになったころ、1700年代の終わりごろ、日本人は既に卵を生で食べていたのではないか、と考えている方もいるようです。

証拠になる文献があるわけではないらしく、刺身という食文化を持っている日本人なら、当時は貴重な食材であった卵も生食しようとした筈だ、という推測のようですが、私は基本的に賛成ですね。

明治のはじめ、日本人は肉をも生食しようとしたからです。牛鍋屋でそういう注文が出来たことについては文献に残っています。

貴重な食材であれば、とにかく生食したがる日本人。

不思議ですね。

本当は、肉も卵も魚も生食したら危険です。

現代では冷蔵技術その他で、ある程度生食を実現していますが、それでも肉の生食は止めた方が良いと思います。

そんな危険なことを日本人は、何故やるのか?!

とてつもなくグルメなのか。

災害大国で常に危険に曝されているから、食中毒くらい危険と思わないのか。

実に不思議です。

 

追伸

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丸覚え

ちんや「すき焼き通検定」試験が終わり、合格者の方と懇談していた時のことです。

いやあ、今日の試験は楽しかったよ。ところで「ちんや」さんは、江戸時代は犬の商売をしていたって聞いたんだけど、本当なの?

はい、そうですが、その件ならさっきの試験に出しましたよ・・・

Qすき焼き「ちんや」の「ちん」を漢字で表記すると、どの文字でしょう?

A=陳、B=狆、C=朕

自分で正解した筈ですけど・・・

え? Bの狆って犬だったの?

そうですよ。ひょっとして狆が犬のチンだってご存知なくて、丸覚えで受かったんですか?!

あ、バレた? 昔から理解しないで覚えるタイプだったからね。

うーむ、なんと言うか、流石です。

ちなみに、この合格者の方は我が義塾の同窓生。

たしかにいちいち理解なんてしていたら受験勉強の勝者には成れませんよね。「昔取ったナントカ」ですな。

でも、この件は今からでも遅くはないので、よくよくご理解願います・・・

「狆(ちん)は、日本原産の愛玩犬の1品種。 他の小型犬に比べ、長い日本の歴史の中で独特の飼育がされてきたため、体臭が少なく性格は穏和で物静かな愛玩犬である。」

我が御先祖は、そのブリーダー兼獣医をしていて、結構良い血統を持っていたらしいのですが、明治維新で狆が売れなくなった為、料理屋に転進して今日に至っているのであります。

はい、では検定の問題をもう一度。

Qすき焼き「ちんや」の「ちん」を漢字で表記すると、どの文字でしょう?

A=陳、B=狆、C=朕

この問題は、次回の検定にも必ず出します。

追伸

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健康マヨネーズ

今日はマヨネーズの話しです。

「ちんや」精肉売店でマヨネーズを売ることにしたからです。

牛肉の料理にマヨネーズを使う人は多くないと思いますが、豚や鶏の場合は結構使いますよね。「ちんや」の売店では、その豚や鶏も売っておりまして、そちらも良いものをご用意してございますので、それを食べる場合に天下物だらけ、イヤ、添加物だらけの調味料を使っていただきたくありません。

それで、伊豆川事務所さんの御協力を得て、少しずつ調味料の品ぞろえを増やしています。一気に増やさないのは、元々肉だけを扱っていた販売担当の人間が新しい知識を覚え切れないからでして、3年ほどかけて品ぞろえを増やしてきました。調味料の方もまずまず良いものが揃ってきたと思っております。

さて、マヨネーズに話しを戻しますが、今回売り始めたU-side(「優彩堂」)のマヨネーズは「セイアグリーシステム」さんの「健康卵」を使っているところが特徴です。

「セイアグリー」さんは「すきや連」の仲間でもある伊勢豊彦さんが富山県高岡市に開設した養鶏場です。伊勢さんは「食品添加物、薬品は微量であっても生き物の体に入れてはならないことを鶏の体を通じて知っています。その弊害、恐ろしさを見ると人間の食物に添加物を使うことは一種の犯罪です。」という主張の下、薬品添加のない自家配合飼料で鶏を育てています。

そうは言っても、鶏を集団で飼えば病気が心配です。特にサルモネラ菌が心配です。そこで伊勢さんは、養鶏場を「オールイン・オールアウト・システム」にしました。

自社雛育成場で飼育した若鶏を採卵農場にオールインし、15か月飼育後、オールアウトします。空っぽになった鶏舎をきれいに水洗・消毒して1ヶ月「お休み」にします。

有休期間を設けることで、清浄な鶏舎を造り、その結果、鶏に抗生物質・抗菌剤などを薬品添加する必要がなくなったのです。

鶏の体が強ければ、卵白のタンパク質がサルモネラ菌を中へ寄せ付けないという理屈です。

卵アレルギーのお子さんが「セイアグリー」さんの卵だけは食えると言います。

ですので、このマヨネーズでは卵黄のみを使っています。

贅沢な話しですが、卵白は菌に対する鎧だ・バリアだという発想なので、そう成るのです。卵白を溶いてしまう、すき焼き屋の卵とは、少し発想が違う点にご留意ください。すき焼きに使う場合は、卵がクリーミーに溶けて、肉と絡んだ方が美味しいので、観所が違います。

さて、卵の話しばかりで長くなってしまいました。その他の材料ですが、

• 酢は国産りんご果汁100%の内堀醸造のりんご酢を使用。

• 砂糖はまろやかな甘さの鹿児島県徳之島産きび和糖を使用。

• 油はマヨネーズに最適な綿実油を100%使用。

内堀醸造の内堀光康さんは「酢ムリエ」と称して、蝶ネクタイをしてテレビに出ておいでですね。

普通のマヨネーズより、全体的な味の印象としては酸味と甘みを少し強く感じます。メーカーさんが個性的だからでしょうか。

こういう材料から作ったマヨネーズを売店で販売しておりますので、是非お求めください。

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