人種差別

ミュージシャンのGACKTさんがパリのホテルのビュッフェで人種差別され、アジア人用の席に座ることを強制された件が話題になっていますね。

差別された後のGACKTさんの切り返し方がカッコ良すぎると絶賛されています。私もカッコ良いと思います。

このホテルのやり口は実に酷いものでしたが、GACKTさんは自分を差別した店員の行動にも一定の理解を示しています。カッコ良い部分はネットなどで読んでいただくとして、今日私はその「理解」について書いてみます。

報道をコピペーしますと、

「彼らには彼らの言い分があるんだろう」

「ボクだってマナーのない中国人の団体客を見ると、ガッカリすることだって多い」

「空港のエレベーターを待ってると、中国人の団体客は並んでいることなんて全く無視して、扉が開いた瞬間に我先にと飛び込んでくるヤツも多い」

日本人に対しても「マナーのないヤツが多いだろ?国の問題じゃない」

そうなんです。飲食の現場ではマナーの悪い人間が入って来た場合、一定の区別をすることが是非必要です。「マナー区別」です。

区別する以前に、マナーの悪い人間が入って来ないような店を造ることが大事ですが、今日はその話しはさて置いて、入って来てしまった場合のことを考えましょう。

大事なのは、

・区別していることがバレないように、上手に区別する。

・バレた場合でも、人種で差別しているのではなく、他の理由で区別していることがハッキリ分かるようにする。

の2点です。だから今回のホテルの対応は最悪だったと言えます。一度座った客を移動させるとは驚きました。

私の場合、大広間を二分して、

・1~3名様のグループ用の部屋と

・4名様以上のグループと、お子様連れと、3人以下でも賑やかな方の部屋

の二つを作っています。

「お二人さん」というのは会話を他人に聞かれたくないものですからたいてい静かです。静かな部屋が出来ます。

一方の賑やかな部屋には大勢様の中国人が入ります。おっと、そういう言い方をすると人種差別ですから撤回します、賑やかな外国人のグループが入ります。中国人でも「お二人さん」であれば、よほど五月蝿くない限り静かな部屋に御案内しますから人種差別じゃないですよ。

なんてこと! 日本人のお子さんと中国人を同居させるのかっ?!

と思う人がいるかもしれませんが、これで良いんです。親御さんというものは我が子が周りの迷惑になることをとてもとても心配するものです。周りも賑やかであれば、むしろ安心して居られるのです。

お子さんの可愛いさは万国共通ですから、中国の方も笑顔になって思わず友好的な雰囲気になることさえありますよ。

このように工夫してもトイレの問題は解決しません。

大便を流す習慣がない人は実に困りますが、日本だって最近まで下水道を使わず、便を貯めて肥料にしていましたからね、少し進んでいるというだけで人をあまり罵るのはどうかと思います。店側が頻繁に視て回りましょう。

・・・と日本の店が工夫しないと、お互いの好感度はどんどん下がると私は思います。

中国人に「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」日本人の割合は、

1980年代には70%以上あったのに、2014年には14.7%まで下がりました。

その理由をメデイアは「尖閣諸島」「東シナ海のガス田開発」「小笠原のサンゴ密漁」と分析していますが、私は違うと思っています。

最近日本のテレビで、しきりとマナーの悪い中国人の映像が流されていますが、なんで中国人だけなんでしょう。マナーの悪いフランス人は?マナーの悪いドイツ人は流さないの?

この際、建前は止めましょう。

「尖閣」「ガス田」「サンゴ」ではなくて、日本人はマナーが悪い人が嫌いなんです。

順番を守らなかったり、桜の木を折ったりするから嫌いなんです。

木を折るのは立派な犯罪ですよね。

まず、そういう微罪から確実に処罰して⇒日本社会はそういう行為を大嫌いだ・許さないと知らせましょう。処罰されると知れば、彼らも少しは気をつけるでしょう。

そして、日本人でも桜を折ったらブタ箱に入れましょう。

それしか摩擦を避ける道は無いと思いますよ、私は。

豚さん、ごめんね。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.867日連続更新を達成しました。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)