間伐材
「ちんや」の箸が少し変わります。
以前からの箸屋さんが廃業するので困っておりましたら、合羽箸の、イヤ合羽橋の「はし藤本店」さんを紹介して下さる方があり、スムーズに商談が出来ました。
で、「はし藤」さんからご提案いただいたのが、東京多摩の、杉の間伐材を使ったお箸です。
森林は成長過程で密集化しますが、混み過ぎは木にとって良い環境ではなく、したがって木を間引く間伐(かんばつ)という過程が必要です。その間伐で発生する木材を、間伐材と申します。
なぜ間伐が必要か?ですが、間伐をせずに林を放置しておきますと、
⇒林内が暗くなり
⇒下層の木々に日が当たらないので、衰えてしまい、そうすると
⇒根が土を抱えこむ量が少なくなり、結果、
⇒表土の流出がはげしくなります。
世界の森林は、過度な開発、乱伐や焼き畑などによって森林面積が減少していますが、日本ではまったく逆の「利用されないことによる危機」に陥っている、ということのようです。
ですので、森林を維持・整備するには間伐が必要なのです。
しかし間伐材には建築用途の需要があまりありません。そこで、建築以外の用途で間伐材の消費=例えば割り箸を拡大することが重要になってくるわけです。
林野庁も、間伐材の利用を推進しておりまして、適切に利用した商品には「間伐材マーク」を支給してくれます。
「ちんや」の箸も、当然この、「間伐材マーク」と付けさせていただきます。
日本の森林資源の維持に貢献できて嬉しいことです。
産地も東京都で近いですから、近い内にお訪ねしたいと思っています。
今後は箸にも是非御注目願います。
追伸
浅草・浅間神社の植木市は、今日・明日です。
この植木市で買った植木は、「つきが良い」と古来言い伝えられています。是非お出かけ下さい。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.581日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。