オワコン
オワコンという言葉を知らないと年寄り扱いされるようです。
オワコン(おわコン、終わコン)とは「終わったコンテンツ」の略語。
元々はネットスラングですが、一般ユーザー(主にアニメファン)に飽きられてしまい、一時は栄えていたが現在では見捨てられてしまったコンテンツのことを指す言葉ですね。
2011年には「ネット流行語大賞」の第5位に入っていたそうですから、使用歴は少なくとも3年以上あるようです。
この言葉が、私はとにかく嫌いです。
流行りが終わったものを、「尾張」いや「終わり」と表現するのって、本当に悲しいことです。
現在「古典」と評価されているものだって、登場した当初は、たいてい流行りものでした。
しかし、それがやがて違う世代の人や、違う文化圏の人の間でも評価されるようになり、ロングセラーとなり、「終わらない」コンテンツすなわち古典と成ったのです。
歌で言えば「上を向いて歩こう」(Sukiyaki-song)(1961年)は、発表から50年経過していますが、その間に世界中で何回もカバーされています。
つまり「終わらない」コンテンツの一例ですが、当初は流行歌でした。安保闘争世代のエレジーとして登場しましたが、結局世界の歌に成りました。
当時これを簡単に「終わった」と言わなくて本当に良かったと思います。
飲食店にもオワコンが在るようです。
先日『銀座ウエストのひみつ』刊行記念トークイベント
木村衣有子×ナガオカケンメイ「ブランドを作ること保つこと」
を聞きに行きましたら、著者・木村さんのトーク相手のナガオカケンメイさんが、
「東京はいつもイベント会場のようだ」
と言っておいででした。
次々と新しいコンセプトで新しいデザインの店が出来て、その流行りが終わったら、次のコンセプトの店が出来る、それを「イベント会場のよう」のように感じる。
そんな中で「銀座ウエスト」さんが地に足をつけて商売をしている様子が際立って見える、という文脈です。
さてさて料理で言えば、すき焼きもオワコンです。かなり以前にオワコンに成っています。それを古典にすることこそ、私の生涯の任務なのだろう、と思っています。
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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。