怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか
『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』(新潮新書)を読みました。
怪獣世代の私としては、大変気になっていた本なのですが、「その内に読もう」と思っている内に、著者の黒川伊保子先生ご本人が弊店に見えてしまいました。台東区アートアドバイザー会議でご一緒する、ヴイオラ・アルタの平野真敏さんが以前から懇意だったとかで、一緒に見えました。
去年の7月、私はその平野真敏さんのコンサートの中で、座興のお話しをしたのですが、なんと黒川先生は、そのコンサートに見えていて、私の話しを聞いておられたそうです。
イヤ、お恥ずかしい。「面白かった」とか言っていただき恐縮なことでした。(私の話しの全文はこちらです。)
さて「ガギグゲゴ」に話しを戻しますが、この御本は怪獣のマニア本ではありません。脳に「心地よい」言葉の音を研究して割り出した、その成果を活かして書かれています。
黒川先生は「感性分析」の第一人者で、最初はコンピュータメーカーでAI(人工知能)開発・脳と言葉の研究を始められたそうです。やがて語感の正体が「ことばの発音の身体感覚」であることを発見。AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である『サブリミナル・インプレッション導出法』なるものを開発された、そういうスゴい方です。
さらに、この手法をマーケティングの世界に活かして、新境地も開拓されました。商品名の語感を明らかにし、その語感がターゲット市場(=想定した買い手)にとって心地よい音かどうか、を数値的に評価できるようにしたのだそうです。
おおお、ですね。
脳は性別・年代別で、驚くほど違うのだそうで、子供相手の商品なら、子供が心地良いと感じる語感の商品名でないと×なのだそうです。
ほー。
「ちんや」という屋号は、その筋で行くとどうなるのか。
それはまだ聞いてません・・・どうせ変えられないし。
ともあれ、こうした研究をベースに開始された、商品名の「語感分析サービス」は、新しいマーケティング手法として、脚光を浴びている!とか。
『怪獣の名』についての考察もこの筋です。怪獣は男の子相手だから、ガギグゲゴなのです。
怪獣以外に、車の名前にCが多い理由も書いてあります。面白くて、応用もできそうな御本でした。
さらに!先生のネタは広く、脳研究の視点から、男女の脳の、哀しいすれ違いを書いたエッセイがウケて、雑誌ananやSPA!などの恋愛特集のコメンテイターもしておられます。その記事を思わず読んでしまった方も多いと思います。
そうそう、夫婦関係のことで悩んでいる人の相談にも乗れるとか・・・
私は、それは関係無いですけどね・・・
追伸①
「仙台牛」の販売を始めました。震災の当日にも「仙台牛」を仕入れましたが、それ以来の仙台牛です。データ=宮城県大崎市・遠山明牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号:12041-78434。
「食して繋がる、食して支える、浅草から東北へ。」
追伸②
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本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて486連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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