精肉職人の、当たり前の技

  精肉売店の販売促進の方法を、伊豆川事務所の伊豆川さんと相談しています。

  その相談の中で、肉屋が普通にやっている作業のことを、お話ししてみたら、「それってスゴいことですよね。宣伝した方が良いと思いますよ!」と言われました。

  たしかに、同業者の宣伝の方法を見ていると、当たり前のことを、さも誇大に宣伝していることが多いですねえ。でも当たり前のことが省略されがちな世の中ですので、当たり前のことを当たり前にやっている、ということは、実は宣伝するに値することのようです、今や。

 どんなことか、具体的に書いてみますと・・・

①牛を一頭単位で仕入れる。

=部位ごとに仕入るわけではない。

(理由:最初の牛の状態を知らずに、部位ごとに品定めしても、良い仕入はできない)

② 牛一頭をすぐに解体せず、丸ごとの状態(=「枝肉」と言う)で熟成させる。

=部位ごと解体した後で、熟成させるわけではない。

(理由:肉が充分に乾燥していない状態で、早めに解体してしまうと、ドリップ(=血の滴のこと)が外へたくさん流出して、旨味が損なわれる。)

(デメリット:肉の表面が酸化するので、トリミングする必要がある。⇒原価率が上がる。)

 ③4週間程度熟成させる。

=2週間では短か過ぎる。8週間では長すぎる。

(理由:2週間では旨味成分のアミノ酸が充分に増えない)

(理由:8週間では食感が柔らかく成りすぎる。トリミング量が増えて価格が高くなり過ぎる。)

 ④部位ごとに、販売するタイミングを個別に決める。

=同時に販売開始しない。

(理由:部位ごとに、熟成の進行具合は違う。)

 ⑤ハンバーグを、すき焼き用の肉の細切れを使って作る。

=ハンバーグ専用の、ランクの低い肉を使わない。

(理由:すき焼き用肉は熟成させてあり、旨い)

(デメリット:肉色が熟成させた結果、やや褐色になり見栄えは良くない。)

(デメリット:材料が無くなり、売り切れてしまうことがある)

  店先に「 精肉職人の、当たり前の技」とかを造って宣伝してみようと思っているところです。

追伸①

 「仙台牛」の販売を始めました。震災の当日にも「仙台牛」を仕入れましたが、それ以来の仙台牛です。データ=宮城県大崎市・遠山明牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号:12041-78434。

 「食して繋がる、食して支える、浅草から東北へ。」

追伸②

 7/18に「第三回すき焼き通検定」を実施します。合格すると特典満載ですよ!

検定の詳細はこちらです。 

追伸③

 「青森・岩手・宮城・福島・茨城五県蔵元連合試飲会@浅草in三社祭が開催できない、その日に開催!」の様子を撮影した動画を、こちら(YouTube)にUPしましたので、是非ご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて485連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)