鳥越の縁日

 「すき焼き通検定」に合格された方の中に、「本職は焼鳥屋さん」という方がいます。

 その方が鳥越(=浅草から南へ2キロほどの所)で焼鳥縁日をされる、というので覗いてきました。

 ご存じの通り、鳥越祭の「千貫神輿」の渡御は震災で中止ですが、それを残念に思った地元氏子の皆さんが、祭の無い日にあわせて縁日を出していました。

 焼鳥縁日の主催者は、そうした氏子の方で、実はやはり私の知人の社長さんなのですが、焼鳥屋さんは、その方の依頼で鶏を焼いていた、という次第です。ビールのサーバーまで借りてくる、という気合の入れようです。

 縁日の主役は勿論、子供たちです。と、いうより子供たちのために縁日を出した、というのがもともとの地元の方の御気持ちのようです。

 私も完全に忘れていましたが、「子供神輿」には定年があります。小学校卒業とともに「子供神輿」も卒業なので、今年の6年生は「子供神輿」の「卒業」ができないのです。

 大人の青年部には、実は定年がなく、還暦を過ぎても「青年部」で神輿を熱狂的にかついでいる人がいたりして「?!」と思うのですが、子供の世界は真面目ですから、そうはいきません。 「子供神輿」の「卒業」がないのは、流石に可愛そうだ、と思った皆さんが、この縁日を出されたようです。

 行ってみますと、例年のにぎわいはないものの、皆さんが街中の、そこここで和やかにしています。

 もともと、鳥越近辺は、今でも職人さんが、職住接近で住んでいる町なので、観光地の浅草とは、人の気質がずいぶん違います。祭の日となると、そういう違いが、目に見える形になって出てくるのだと思います。

 震災からちょうど3ヵ月、皆さんの楽しげな様子がどうにも悲しい、鳥越の縁日でした。

追伸

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Filed under: 台彪会 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)