よせき

さて緊急事態が延長ですが、この事態がスタートした時、寄席の休業問題が大きな注目を集めました。

東京寄席組合(鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場)は当初、政府・都庁の要請を蹴って、公演決行を表明しましたが、それを受けて閣僚が会見で休業を重ねて要請する事態になりました。あまりに話題になったので、関係者の中には、

「寄席がニュースになるなんてまれ。これだけテレビで取り上げられて御の字ですよ」(中堅真打)

と言った人もいたとか。

そして、今回「寄席」「定席」という言葉を読めない人が多くいることが分かりました。

「定席」(じょうせき)を「ていせき」と読んでしまう人は、いるかもなあ、と思っていました。

日本の興行界の経緯や商慣行を多少知っていないと「定席」の意味が正確に分からないからです。(それを書くと大変長くなるので、ご興味のある方は専門のサイトを見て下さい)

案の定、あるニュース番組が「ていせき」と発音したそうです。テレビは興行界に近く、落語家が多数出演しているのに、お恥ずかしいですね。

しかし、東京大学を卒業した重要閣僚が「寄席」を「よせき」と読んだのには、驚かされました。

はからずも「寄席がニュースになるなんてまれ」を実証してしまいましたね。

この騒動の結果として、「浅草演芸ホール」さん、「鈴本演芸場」さんは、YouTubeにチャンネルを開設しましたから、自分は大臣と同レベルだなと思う方は、この際覗いてみて下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.092本目の投稿でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)