2021年5月2日
四定席
寄席の強行営業で話題になった「浅草演芸ホール」さんは、結局5月から休業に入ったようですが、1年前と比べると、今回は強行営業を支持する意見が増えたように思います。
オリンピックの方が危険なのに、なぜ寄席を弾圧するのか?!という意見の方が多いようです。
その「浅草演芸ホール」の松倉会長が月刊「浅草」に、
「浅草六区芸能伝」を連載していて、最近「月刊浅草WEB」でも読めるようになりました。
松倉会長には拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』にも出ていただきましたが、連載41回は「演芸ホール」のバックヤード・ツアーでした。
ツアー先は例えば、「廻り舞台」の地下。
「演芸ホール」の「廻り舞台」は、あえて手動式になっていて人間が廻します。
「演芸ホール」が「フランス座」だったころ、舞台を廻すのは進行係の仕事の一つで、進行係は文芸部員が兼ねてしました。フランス座の文芸部員だった井上ひさしさんが廻したこともあったそうです。歴史ですねえ。
ちなみにですが、ストリップショーとお笑いを上演していた「フランス座」が、寄席の「浅草演芸ホール」に転換したのは、1964年のことでした。
その歴史は、1857年創業の「鈴本」(上野)、1897年創業の「末廣亭」(新宿)より浅いので、東京寄席組合所属の四定席を列記する場合は、
東京寄席組合(鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場)
と書きます。雑学まで。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.082本目の投稿でした。
Filed under: 浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM Comments (0)