白菜

GW連休中にご自宅ですき焼きにトライした方もいらしたようですが、

慣れない準備作業に困惑して、SNSに助けを求めた方もおいででした。

「お肉届いたから今夜はすき焼きなんだけど、すき焼きって白菜入れるの?って朝から悩んでます。。みんな入れるの?私は入れないよ?どっちなの??」

すき焼きに白菜を入れるか?

は頻繁に議論のテーマになります。

すき焼き専門店で白菜を入れるお店は大変少ないと思います。

一方ご家庭では入れることも多くて、8割が入れているという調査もあるようです。

上(↑)のツイ主さんは、結局、専門店にならって入れなかったようでした。

専門店で入れない理由は「水が出て味が薄くなるから」ですね。味の調整が難しくなる白菜は嫌われがちのようです。

すき焼きの、白菜以外の食材は水分量がさほど多くありません。割り下という塩分・糖分の多いベースで煮れば、食材の中の水は出ますから、当然の選択です。

白菜だけ、水の量が断然多いんですね。白菜と葱の浸透圧を比較すると倍くらい違います。しかも白菜は意外と煮えづらいので、じっくりと似ていると、中の水分が出て来てしまいます。

では、その白菜を、ご家庭では入れることが何故多いのか考えてみましょう。

それは、安価にボリューム感が出せるからでしょうか、単純に。白菜ぬきで、他の具材で同じボリューム感を出そうとすると、どうしても出費が気になってしまうという話しだと思います。

ところで、さきほど「すき焼き専門店で白菜を入れるお店は大変少ない」と書きましたが、白菜の美味しい土地では、水が出ても白菜を入れることがあります。例えば、

「仙台白菜」

「仙台白菜」には甘味がかなり在ります。その甘味が割り下の中に溶け出して、薄くはなるものの、良い感じに成って行きます。

一般論としては、水分は避けた方が良くても、「白菜による」とも言えます。

これだから、すき焼きは面白いのです。

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路上飲食

「食べ歩き」

という言葉の意味が変わってしまっていて、戸惑っています。

GWに観光地に繰り出した人達に、テレビがインタビューしていましたが、

食べ歩きをしに浅草に来ました♡

と言っている人が多くいました。

が、

それは、路上飲食の意味ですから、「食べ歩き」ではなく、「歩き食い」ですよね。

獅子文六には『私の食べ歩き』という本がありますが、路上で飲食する話しではないですよね。

池波正太郎には『散歩のとき何か食べたくなって』という本がありますが、池波は散歩のとき何か食べたくなっても路上で飲食はしませんよね。店に入ります。

いまはコロナの最中ですが屋外なら飲食しても良いだろうと歩き食いをする人達を多くみかけます。

鎌倉市は歩き食い禁止条例を作って必死に止めさせようとしていますが、抵抗虚しい感じです。私も歩き食い批判は、そろそろ諦めようかという気分になりつつあります。

せめて文豪たちが書いてきた「食べ歩き」と、コロナ禍の「歩き食い」は区別しようよ!というのが、今の願いです。

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リサーチ

残念ながら、リサーチのみに終わってしまい、放送に至らなかったのですが、

オンラインすき焼き会

について、とある報道番組から問い合わせをいただきました。

オンライン飲み会の、変わりバージョンとして面白いと思っていただいたようです。

オンラインすき焼き会は、まだ第三波が来る前に企画し、ネットに上げました。

当時はまだ会食禁止とまでは言われていなかったので、

「ちんや」(浅草)に来れない方のためにスタートさせました。店に来れない方とは、

・高齢者と同居している

・自分に基礎疾患がある

・医療従事者と同居している

・地方在住で東京に行きたくない

といった場合ですね。

店に来れず在宅しているメンバーには通販ですき焼きの食材を送り、店にいるメンバーが食べ始めるのと同時に食べてもらおうという計画でした。

が、その後感染は拡大。

お客様から、店に誰も行かないんですが、送ってもらうだけの利用でも良いですか?

と問い合せをいただくことが増えました。

そういう話しをテレビの方にしましたが、そんなに面白くはなかったかもですね。残念。

そう言えば、今日は「母の日」。母子がすき焼きでつながれたら良いですね。

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不祥事

外交官と言えばエリート中のエリートですから、ひとたび不祥事を起こせば、週刊誌ネタになるのは避けられません。

最近駐タイ大使がコロナに感染してしまいましたが、その人が行っていたバンコクの店が大変「破廉恥」な店で、そこのホステスが、なんと51人もコロナに感染していたと報道されました。とほほ。

そのナイトクラブは、「文春オンライン」によれば、「アップテンポなリズムに合わせて、胸や尻を露わにしたホステスたちが一斉に立ち上がり踊る」ような店だったそうですが、それをここで批判してもあんまり意味はなく、むしろ、私が気になるのは、この大使閣下の人物像です。

いったん不祥事を起こすと、人物像も書かれてしまいますが、外務省担当記者によれば「赤ワインとゴルフが大好き。気さくな性格」だったとか。

そう、不祥事を起こす外交官は、たいていワインがお好きです。

ワインは、西洋の外交官と親しく会話するための、実益を兼ねたご趣味だと思いますが、日本酒好きの人が少ないのが悲しいですね。

外交官が外国の店に行く場合、どんどん、日本酒を持参して→持ち込んで欲しいと私は思います。

当然持ち込み料を請求されるでしょうが、それは公費で負担しましょう。納税者もそれは納得すると思います。

できれば余分に日本酒を用意して、お店に人に「是非後で飲んで下さい」とプレゼントしましょう。それも日本のPRですから公費で良いのではと思います。

もっとも、今回は相手先が多数でしたけどね。なにしろホステスは51人もいたそうですから。

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円太郎バス

都営地下鉄浅草駅の通路に、面白い広告が出ています。

「円太郎バス」が重要文化財に指定されたことを紹介する内容です。

「円太郎」は関東大震災(1923年)の後に登場しました。震災によって市電(路面電車)が壊滅的な被害を受けたので、その代わりとしてフォード車の自動車を800両も購入して乗り合いバスにしたのです。これが公営バスの先駆けとなりました。

この広告を見て私は、そうか、バスが登場したのは、市電の後だったなと再認識しました。

大正時代の「ちんや」を撮影した写真がありますが、写っているのは市電と自転車です。バスも、普通の自動車も写っていません。

震災がキッカケになって、東京では自動車の導入が進んだのだなあと分かります。

「円太郎」は「乗り合いバス」と言っても、可愛いサイズでした。

全長は5メートルもなく、11人乗りとされていましたが、全員乗るとかなり窮屈だったそうです。

それがやがて大型化して、現代の都営バスになります。

災害が進歩のキッカケになることもあるのですね。面白い歴史です。

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店内の様子

「ちんや」店内の様子を撮って冊子を作りました。

通販などの荷物に入れます。

コロナで外食のお客様はメッキリ減り、代わって通販が増えましたが、肉だけ届けたのでは、店の様子が感じられません。それでは雰囲気でませんよね。

内容は、お客様が浅草へ見えてから、食事を終えるまでをスライドショーのように撮ってあります。

集合場所は雷門。仲見世を散策して、さて「ちんや」へ。

暖簾をくぐってから、部屋へ案内され、乾杯、すき焼きと順をおっています。

GW連休で「家すき焼き」をする皆さんが少しでも盛り上がると良いなと思います。

通販のご注文は、こちらから。

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第二日曜日

5月9日は、5月の第二日曜日なので「母の日」です。

「母の日」はアメリカ発祥ですから、すき焼きと結びつくイメージはありませんが、実際は、例年お母さまを中心に「ちんや」で食事していただける日でした。

「母の日」=カーネーションが基本ではあるものの、花には実用性がなく、また生ものでいたみ易いので、「もったいない」と思う方が少なくなかったのだろうと思います。

「母の日公式」だというサイトがとったアンケートによると、「母の日」に

・一緒の時間を過ごす方は、7.6%

・お花をプレゼントする方は、27.8%

で断然花をプレゼント派が多いですが、それにしてはウチは使っていただいていた気がします。

が、コロナ禍で二年連続残念なことになっています。特にお母さまが高齢の場合は会うのは難しい状況ですね。

通販でお母さまに肉を贈り、ZOOMでつないで同時に食べるなど工夫していただければ嬉しいです。

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ラムネの日

5月4日は「みどりの日」ですが、「ラムネの日」でもあるそうです。全国清涼飲料工業会が認めているそうな。ご存じでしたか?

東京の千葉勝五郎という人が、1872年(明治5年)の5月4日にラムネの販売を始めたことが、根拠になっています。

ところで皆さん、ラムネって何語か、ご存じでしたか。

英語です。レモネードという英語が訛ったものです。

ですので、当然ラムネは英国生まれです。1843年に英国人のハイラム・コッドという人が「玉栓瓶」を開発し、その瓶にレモネードつまり炭酸水にレモン味を付けたものを詰めたのが起源だそうです。

この「玉栓瓶」に詰められていることが、ラムネの大きな特徴です。

ラムネ瓶には、上から5分の2ほどの位置にくびれが設けられており、口とくびれの間に「ラムネ玉」と呼ばれるガラス球が入れてあります。

この瓶にラムネ液を詰めて、すぐさま瓶をひっくり返すと、内部の炭酸ガスの圧力で「ラムネ玉」が口まわりのゴムパッキンに押し付けられ、瓶が密閉されます。つまり炭酸飲料の中の圧力だけを利用して密封する仕組みなのです。

ラムネ瓶が、あのようにユニークな形をしているのは、この瓶詰め方法を採用しているからだったのです。

でも英国人は、このユニークな形の瓶を見捨ててしまい、今は日本人だけが使っています。

この点=日本だけに遺されている~がラムネの第二の特徴です。

英国で見捨てられた理由は、その後に、王冠で炭酸水に栓をする方法が開発されたからです。そちらの方は瓶の形がシンプルです。一方のラムネは、瓶の形がユニークですから、当然造るのにコストがかかりますし、また洗浄も面倒です。

しかし、なぜか、下町の日本人はラムネを造り続けています。しかも、瓶をリサイクルさせて造り続けています。ちょっと感動します。

ラムネ瓶は、王冠を使う普通の瓶と異なり、栓(=玉)まで含めてリサイクルが可能です。カンペキな「リターナブル容器」と言えます。リサイクルできるのが第三の特徴。

「ちんや」では墨田区・「興水舎」さんのラムネをご用意しております。酒を飲めない折柄、ラムネをご賞味下さいませ。

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推しグルメ

「文春マルシェ」さん限定ですが、ローストビーフの通販もしています。

最近その「文春マルシェ」の「推しグルメ」のコーナーに載せていただきました。

「ちんやは雷門の数軒隣にあるすき焼きの老舗。程よいサシの入った肉で作るすき焼きがことのほか美味しいのですが、なんと今回、社長の号令ですき焼き味のローストビーフを作ってしまいました。割下風味の下味をつけた牛肉を低温調理でローストしたもので、日本人が大好きなすき焼きとローストビーフが同時に楽しめちゃうなんて反則的な美味。赤身好きならもも肉を、脂がのった肉が好きならばサーロインをどうぞ」(カッシー)

カッシーさんに角が生えて牛になった絵が、このコメントに付けられていました。

ありがとうございます。

ますます反則(販促)を目指します。

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四定席

寄席の強行営業で話題になった「浅草演芸ホール」さんは、結局5月から休業に入ったようですが、1年前と比べると、今回は強行営業を支持する意見が増えたように思います。

オリンピックの方が危険なのに、なぜ寄席を弾圧するのか?!という意見の方が多いようです。

その「浅草演芸ホール」の松倉会長が月刊「浅草」に、

「浅草六区芸能伝」を連載していて、最近「月刊浅草WEB」でも読めるようになりました。

松倉会長には拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』にも出ていただきましたが、連載41回は「演芸ホール」のバックヤード・ツアーでした。

ツアー先は例えば、「廻り舞台」の地下。

「演芸ホール」の「廻り舞台」は、あえて手動式になっていて人間が廻します。

「演芸ホール」が「フランス座」だったころ、舞台を廻すのは進行係の仕事の一つで、進行係は文芸部員が兼ねてしました。フランス座の文芸部員だった井上ひさしさんが廻したこともあったそうです。歴史ですねえ。

ちなみにですが、ストリップショーとお笑いを上演していた「フランス座」が、寄席の「浅草演芸ホール」に転換したのは、1964年のことでした。

その歴史は、1857年創業の「鈴本」(上野)、1897年創業の「末廣亭」(新宿)より浅いので、東京寄席組合所属の四定席を列記する場合は、

東京寄席組合(鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場)

と書きます。雑学まで。

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