失活型
クイズです。
慶應大学の広告研究会
「ゲス極」川谷さん
この2者の共通項は何でしょう?
はい、簡単でしたね。最近酒の問題で活動停止処分を喰らったことです。
私が学生だった1980年代には、未成年の飲酒は普通の光景でした。新入生が「新歓コンパ」で潰されるのは「御約束」でした。しかしそれも今は昔。
今時は未成年の飲酒は絶対NGで、成人しても飲めない人に飲ますのはNGです。正直、スリルがないですが、従う他ありません。
ところでそもそも、なぜ日本で、飲めない人に酒を強要する行為が後を絶たないのでしょうか。この機会に考えてみましょう。
そもそも、飲める・飲めないを決めるのは、その人の「アセトアルデヒド脱水素酵素」です。
アルコールはいったんアセトアルデヒドに分解されますが、この物質は、とてもとても気持ち悪いので、「アセトアルデヒド脱水素酵素」によってさらに分解して、無毒な酢酸にしないといけません。
ところが、日本人には、この「アセトアルデヒド脱水素酵素」が「失活型」の人がたくさんいるのです。
日本人などの黄色人種の場合、
活性型は50%程度、
不活性型が40%程度で、
失活型が10%程度だそうです。
一方、白人や黒人はほぼ100%が活性型。
これだけ「失活型」が多い国だから、アル・ハラなど最初から存在し得ないのが筋かと思いますが、実態は、さにあらず。面白いことに、「失活型」なのに飲んでいる内に飲めるように成る人が少数ながらいるのです。
酒は訓練すれば飲めるようになる、という伝説の根拠がこれです。飲めなかった人が飲めるようになり、同時に人としても逞しくなるのが面白いので、これを信じた人が今夜もアル・ハラ行為に及んでいます。
では、時代を元に戻して、アル・ハラを容認する社会にした方が良いのでしょうか?
結論を申しますと、そうは行かないようです。
「失活型」は、やはり「失活型」で、そういう人はアセトアルデヒドの毒性に長時間晒されますから、それによって咽頭がんや食道がんに罹る率が高くなる傾向が見られるのだそうです。
うー。
やはりアル・ハラはNGですね。
たとえ訓練で飲めるように成った人が現実にいたとして、その人の酵素をテストした結果「失活型」なら飲ませてはいけないのです。
広研の諸君、来年から新入生には「アルコールパッチテスト」をしよう。
あ、「活性型」と分かっても、飲ませるのは3年生からだぞ。
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