人気の図書館

テレビで「行列の出来る、人気の図書館」

という特集をやっているのを視て、私はとてもがっかりしてしまいました。

その県立図書館は一見たしかに良い図書館です。

まず椅子のクッションが快適です。

次に眺めの良い席やテラス席があります。

そしてカフェに本を持ち込んで読んでもオーケーです。

そしてそして客が借り出しを申請してから本が出てくるまでが素晴らしく速いです。最新の倉庫管理システムと猛ダッシュする書庫係の人を組み合わせているのです。たしかに良い図書館です。

しかしテレビ側の、話しの持って行き方に私はとてもがっかりしてしまいました。

貸し出しの速さを調べるくだりで申し込んだ本が浅田次郎さんのベストセラー小説だったからです。

ベストセラーっていうのは、本屋で買うものなのでは?

図書館って、売れないけど重要な本が在る所なのでは?

次のシーンにはさらにがっかりしました。司書さんの相談コーナーが親切だというのも、その図書館の自慢の一つなのですが、その相談コーナーにレポーターが持ち込んだ相談が、最近太り気味なので、ダイエット本が読みたい!だったからです。

うーん、これって要するに民業圧迫ですよねえ?

本来消費者が相応の金を出さないといけないサービスをタダで提供して、それで人気を得ているのです。そう、税金を使った人気獲りです。

二つの話しのうちダイエット本はまだご愛嬌ですが、図書館によるベストセラーの大量購入は全く洒落になりません。

売れる筈の本がタダで読まれてしまっては、出版社も本屋も潰れます。その時我が国は出版社や本屋も国営化するんでしょうか?この国の文化の根幹に関わる問題ですよ!

・・・なんて言っていると、次の選挙に出る気だと誤解されそうですから、そこは訂正しておきます。この問題の悪影響が浅草の料理屋に及んでいるから言っているんです。

圧迫された出版社が苦しがって、こんな本を出すから大迷惑なんです。いやいや、あんなものを本とは呼びたくありません。良くないと思います。実に良くないですな。

人気獲りの民業圧迫を、早く止めて下さい。

追伸

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

既にご応募いただいた、50本のストーリーはこちらです。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.957日連続更新を達成しました。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)