感情労働
最近「感情労働」という言葉を耳にしますね。
飲食店、小売店、旅館、医療、福祉など、従来「接客業」などと言われて来た職種のことを、そう表現しているようです。
まあ、言い得て妙、と思う反面、危惧もあります。
「感情の職場」なんだから、そこで客の感情を害した場合、その客が感情的に成っても仕方ない、それは働いている者の責任だ、という方向に行ってしまったら、実に良くないと思います。
感情を害された場合でも、感情的に成ってOKな相手は、身内とカノジョだけですよね。所謂「些細なことが原因で・・・」というヤツです。
カノジョ相手なら些細なことで、どんなに大原価イヤ大喧嘩しようと勝手です。しかし、「感情労働」の労働者はカノジョじゃありません。
例外として、花街があります。花街のお姐さん達は、客の「疑似カノジョ」に成ってあげるのが、重要な職務の一部ですから、「感情労働」のニュアンスが濃厚かもしれません。
それは難しく厳しい仕事であり、彼女達はそれを承知で、そこに奉職しているわけですから、私はその有り様を尊敬し、花街が永く繁栄して欲しいと願っています。
でも、まあ、花街のことはさて置きましょう。
結論として、普通の「接客業」での労働を「感情労働」と呼ぶのは賛成できません。
勿論、御客様に御機嫌に成っていただくことは大事です。「ちんや」でも、御客様が素晴らしい御靴を履いて見えた場合には、その御靴を褒めて差し上げます。
製靴業は、台東区の地場産業ですから、これは地元貢献でもあります。
でもですよ、「些細なことで・・・」には、一線を引くのが、私の主義です。
モンスター消費者をのさばらせては良くありません。
ミスが在ったわけでもないのに、訳も分からず、
も~~~しワ・ケ・ございませえええ~ん!
って、私が言うハズもないですよね、実際。
今日はまあ、以前から弊ブログを読んでいる方には、まったく新鮮味の無い情報でしたかね。
ちゃんちゃん。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
参加者の方には、特典も!
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて865日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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