チンザノは、お好きですか?

 チンザノは、お好きですか?

 チンザノとは、下戸の方のために念のため解説しますと、イタリアのトリノにあるチンザノ社が造るベルモット、別の言い方ではフレーバード・ワインのことです。

 ワインにハーブ、スパイスなどを加える、独自の製法により造られた酒です。

 正確なことを申しますと、チンザノ社はスパークリング・ワインも作っていてベルモット専門ではないのですが、ベルモットがあまりに有名なので、「チンザノ」と言えば、まずベルモットのことを意味します。有名なカクテル「マンハッタン」にも入っていますから、飲んだことがおありの方は多いと思います。

 お味はと言うと、ハーブの風味が強く、カラメルを加えてあるので、当然甘いです。

 なるほど、それで、そのカクテルの原料が、「ちんや」と何の関係があるのかって?

 そりゃあ、ありますよ。「ちんや」と「チンザノ」ですから。

 この所オヤジギャグ路線を歩んでいる私としては、最近チンザノが店で使えないものか、研究してみることにしました。カクテルには、学生の頃、いっときだけ興味を持ったことがありますが、それ以来久しぶりの研究です。

 でも、すき焼きに合わせてみて・・・

 うーん、やはり、チト、個性が強すぎるかなあ、チンザノは。

 どうしても食中酒よりは、食前酒か食後酒だけど、甘いからなあ、このままだと食前酒には、どうもなあ。何かいじった方が良いのかな・・・

と思案しながら、精肉売店を巡回していると、目の前に「しぼりゆず」が並んでいました。

 「しぼりゆず」と申しますのは、和歌山県古座川町の農事組合「古座川ゆず平井の里」さんが作っている商品の名前です。今「ちんや」の精肉売店で売っています。

 ゆずを搾っただけの、無添加の、100%ゆず果汁の商品です。

 しゃぶしゃぶにポン酢が御約束なように、脂っこい食べ物の場合は、少し酸味を利かせて食べるのも悪くないですね。

 そういう理由で、精肉売店で売り始めましたら、ポツポツと売れています。ところが、どうも「ちんや」の売店のお客さま方は、これを肉料理に合わせるより、炭酸で割って飲んだり、焼酎に加えているらしいのです。

 その報告を聞いた時、思いました・・・

 そうだ! チンザノに「しぼりゆず」を入れて、氷も入れて、カクテルっぽくしてみよう。

 これは大成功でした。

 何杯も、かぱかぱ飲むものではありませんが、食前の食欲増進には利くような気がします。

 我が家の夜食の前の、一杯として定着しつつあります。

 「ちんや」の営業の方には、ゼンゼン定着していませんが。

 「ちんや」で「チンザノ」を!

 「ちんや」で「チンザノ」を!

 イケてるんだけどなあ、このコピー。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて590連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)