成田山詣で
成田山に詣でました。
陸前高田の薪による護摩の問題で、御寺にクレームの電話が殺到している、と聞きましたので、クレームを言う人間ばかりでなく、応援している人間もいることを示そう、と思った次第です。僭越ながら。
護摩は送り火とは違います。護摩は御寺の御堂の中で、お坊さんだけが参加して行われます。
京都五山の場合は、屋外の行事でしたし、これまで放射線の影響がなかった土地でしたので、「薪の表面を削れば良い」と専門家が言っても、これまで放射線のことを身近に感じてこなかった地元の方が戸惑うのは、わからなくはないです。
しかし、ですよ。成田山の場合は違います。それなのにクレームの電話が殺到していて、しかもクレームは地元千葉県民からが多いとか・・・
私は、成田山の護摩は二つの意味で素晴らしいと思っています。
第一に、被災地由来のものであっても、今回の薪の表面のように、問題のある部分は除き、使える部分については、放射線量を計測して安全確認をした上で、使っていく、という点です。そうしないと、今後東北の物は、全て使えないことになってしまいます。
もう一つは、お坊様方が、仏教のスゴいところを、まざまざと見せて下さったところです。我や我執を捨てさり、他者のために祈る、という行為ほどスゴいことはないです。フクシマで原発に向かって放水を敢行した、自衛隊・警察・消防の皆さんに並ぶヒーローだと思います。
そのマネをできない人間が、その方々の爪の垢を煎じて飲もう、というなら話しはわかりますが、なんと、クレームの電話を殺到させるとは・・・
そう考えましたので、早朝の京成電車に乗って成田に向かいました。お盆中で浅草の店が忙しいので、早く戻らないといけないからです。
意外とスムーズにたどり着き、本堂に上がりますと、早朝なのにおはらいを受けている方がいます。この大きな御堂の中は、土足のまま拝む区域と、護摩をたく区域がガラスで仕切られていて、中の様子がよく見えるのです。
そして、そこが問題の護摩を行う所です。私も以前、この門前の鰻の名店「菊屋」の御主人さんの紹介で、その中に入れていただいたことがあります。「成田屋」こと市川団十郎家が護摩を受けるのもここです。
その様子を眺めた後、いざ寸志を投函!と思いますと、
賽銭箱には、Donation Boxの文字が。
流石に、インターナショナル。
帰りがけに「菊屋」さんを覗いてみましたが、まだ早朝のことで、ご出勤前でした。名刺を放り込んで、すぐさま駅に戻りますと、意外に短時間だったので、上りの特急電車まで時間が空いてしまいました。
それで意味もなく駅舎を見上げると、そこにはツバメが巣を造っていて、気持ち良さそうに飛び交っていました。
ツバメよ、君らは良いなあ。セシウムとか被爆とかわかんなくて。
人間は、メンド臭いんだぞ、下手にいろいろわかるから。
追伸①
弊店では肉を召し上がっていただく前に、牛の個体識別番号と生産県をお示ししています。汚染エサを与えていないことが確認されていますのでので、安心して国産牛を召し上がっていただくことができます。
追伸②
「ゆかたdeプレゼント」を実施しています。ゆかた姿で弊店に見えた方に、東北・茨城の冷酒1本(300ml)を差し上げます!(お座敷で、料理1人前を召し上がる方に限り)
弊店以外の台東区の御店でも、同様のプレゼントが。そちらは、8月13日(土)から28日(日)まで実施予定です。
追伸③
今月の昼時より「四分の三すき焼き」を始めました。
ご昼食セット(4.300円)の、お肉とご飯の分量を四分の三人前にできます。価格は3.800円です。満腹するまで食べたくはないが、おいしい肉を少し食べたい、という時に、どうぞ御利用を。
追伸④
地下1階カウンターレストラン「ちんや亭」でも、「ちんや」座敷と同等の、霜降り肉すき焼きを召し上がれるようにしました。
「旨い肉を食べたいが、記念日でもないし、座敷に上がるのは億劫だ」というお客様、あるいは御一人様のお客様、是非ご利用を。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて535連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。
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