不適切テロップ

 その内に誰かやるだろう、と思っていました。

 何をやるだろうって、原発関連の不謹慎なジョークです。

 誰がやったかと申しますと、東海テレビです。「ぴーかんテレビ」という情報番組の中で、岩手県産米懸賞プレゼントの当選者名を、

 「怪しいお米 セシウムさん」とテロップで表示したそうです。

 懸賞の当選者が確定するまでの間、仮の名前を入力しておく必要があったのだそうですが、その際に、番組の下請けスタッフが、冗談で入力しておいたのを、誤って本当に流してしまい、トラブルになっています。

 あまりの不謹慎さだったので、番組は休止、岩手県知事・愛知県知事に謝罪、新聞にも謝罪広告を掲載、事故検証委員会の設置、とまあ大変です。

 私もTVの下請けスタッフと接する機会がありますが、TV下請け業界の人材の寂しさは、日本の報道界の一大汚点だと思っています。でも、それはさておき、なんで、こんな冗談を言ってしまうのか、考えてみましょう。

 だいたい、「面白い人と思われたい!そうやってモテたい!」という人間の欲求は、結構強いものがあると思います。TV業界にいればなおさらでしょう。

 その欲求ばかり強くて、しかし適切なジョークが作れない人が、問題を起こすことがありますね。地震の直後にも、アメリカの政治家が津波を冗談にして、謝罪させられました。

 考えてみますと、冗談には4種類あります。

①今回問題になったような、弱味のある人の弱みを強調して笑わせるタイプ

⇒これは、公開の場では絶対にNGです。

②権力や金を持った人の、傲慢さを強調して笑わせるタイプ

⇒ソ連時代のロシアで、このタイプの冗談が花盛りだったのをご存じの方も多いと思います。でも民主主義国では、このタイプは意外とやりにくいです。政治家をからかったりしますと、その政治家には多数の支持者がいますから、その人たちに伝わって御機嫌を損ねかねません。

③ 自分の弱みを強調して笑わせるタイプ。いわゆる自虐ネタ。

⇒これが、ジョークの王道ですが、プライドのある人にはやりにくいですね。私は平気ですけどね。

④ 単純な洒落言葉。いわゆる「オヤジギャグ」

⇒これも、ジョークの王道ですが、あまり何回も繰り返すと、呆れられますね。

 このタイプを好む人は、何故か、ギャグを連発する傾向があるのが、不思議なところです。高学歴の方に意外と、そういう方が多いような気がします。どんなに呆れられても、学歴が知性を証明してくれるから平気で連発するのかもしれませんが、ほどよい頻度が望ましいことは申すまでもありません。

 はてさて、こんなにも不謹慎な事件がありましたが、それでも私は、重苦しい今の日本では、笑いがもっと欲しい、と思います。

 皆さん、今回の事件に懲りず、ジョークを飛ばしましょう。良く考えてから。

 怪しいスキヤキをプレゼント。

 当選者は・・・バリウムさん!

(解説⇒テレビ局という権力と金を持った人が、間抜けにもミスを仕でかしたことを笑うのが、このジョークの眼目) 

 話は変わりますが、京都五山の「送り火保存会」さんが、陸前高田市の松の薪で送り火を燃やすことにしたそうです。

 陸前高田の松からは、放射性物質が検出されていなかったにも関わらず、心無い一部の人の意見が通って、いったんは松の受け入れが「拒否」となっていました。

 しかし、そのことを知った京都市民から多数の抗議があり、一転結局、陸前高田の松で送り火、となったそうです。おお京都、流石です。ダテに千年も都があったわけではないですね。

 東京の政治は、とんでもない体たらくですから、この際、遷都した方が良いかもしれませんね、再び京都へ。

(解説⇒これも、一応、広い意味での、ジョーク)

追伸①

 弊店では肉を召し上がっていただく前に、牛の個体識別番号と生産県をお示ししています。汚染エサを与えていないことが確認されていますのでので、安心して国産牛を召し上がっていただくことができます。

追伸②

 「ゆかたdeプレゼント」を実施しています。ゆかた姿で弊店に見えた方に、東北・茨城の冷酒1本(300ml)を差し上げます!(お座敷で、料理1人前を召し上がる方に限り)

 弊店以外の台東区の御店でも、同様のプレゼントが。そちらは、8月13日(土)から28日(日)まで実施予定です。

追伸③ 

 今月の昼時より「四分の三すき焼き」を始めました。

 ご昼食セット(4.300円)の、お肉とご飯の分量を四分の三人前にできます。価格は3.800円です。満腹するまで食べたくはないが、おいしい肉を少し食べたい、という時に、どうぞ御利用を。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて528連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)