うーむ、侮れん!ー千成亭さんの味噌漬

 日本橋高島屋で開催されている、「第22回近江展」に行ってきました。その目的は、近江牛のすき焼きで有名な、彦根の「千成亭」さんが、この催事に出店しているからです。「千成亭」のU田専務は、「すきや連」メンバーで、良く参加して下さるのですが、3/3の第5回例会(会場:「太田なわのれん」さん)はご都合がつかず、ご欠席でした。久しぶりにお目にかかれるかも、と思って出かけたのですが、店の人に聞くと、今回の出店は、別の役員さんのご担当とかでご不在でした。ザンネン。

  そこで気を取り直し、勉強のため、何かお肉を買っていくことにしました。ひと通り品定めした後、購入したのは、牛肉の味噌漬けです。彦根藩が江戸時代に、贈答用に作らせていた味噌漬けは、日本の牛肉料理のさきがけとも言うべきもので、なんでも、井伊の殿様から将軍家に「お薬」として献上されていたと聞きます。そうです、彦根は牛味噌漬けの元祖なのです。これを買わない手はありません。

  さて、味噌漬けを買い求め、浅草に戻った後は、当家の御肉奉行所において、「御肉あらため」を断行。肉から味噌をそぎ落として凝視。

 「この肉は、モモであるか?」「御意。モモにございます。」「こいつは、バラであろうかのう?」「まさしく御意。」「ああ!お奉行様、これはヘレでございます!」「なんと!ヘレを味噌漬けに入れたと申すか!」

 うーむ、千成亭直弼っ、さすがは徳川直参、侮ると返り討ちに会いそうじゃのう!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 *「千成亭」さんについては、こちらです。

*「すきや連」ついては、こちらです。

Filed under: すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 10:00 AM  Comments (0)