野菜たっぷりすき焼き
すき焼きは、実は野菜もうまい!
ということで、
「野菜たっぷりすき焼き」というメニューを始めました。
食文化研究家で、「すきや連」で大変お世話になっている向笠千恵子先生も、
「肉のだしで野菜を食べるのが、すき焼きの醍醐味」
と言っておられます。私も野菜中心のすき焼きは「あり」だと思います。
実際には、野菜(ネギ、春菊、椎茸)は多めにして、お肉の分量は通常(120g)の四分の三(90g)に致します。
さらに今回、このメニューには一つのご提案も兼ねさせました。
「サラダ春菊」です。
春菊を、盛り合わせでなく、お一人ずつ個別の皿に盛り、それを生食できる体裁でご提供することにしました。
それをサラダとして苦みを楽しんでいただこうと思うのです。
思いまするに、最近の品種改良で春菊は、やわらかく+苦くなくなりました。
結構なことではあるのですが、鍋に入れるとすぐ縮んでしまって、私などは苦みも足りなく感じます。
で、「サラダ春菊」なのです。苦みで割り下の甘辛味や、肉の脂っぽさをサッパリさせる効果があります。
先日出席した、家畜改良事業団の「牛肉のおいしさ総合評価指標開発事業」事業推進検討会議でも、
野菜と肉を一緒に食べると、肉の味の感じ方が変わる。
という議論がありました。ですので、この試みは、大間違いではないだろうと考えています。
もちろん、苦みが得意でない方は、従来通り鍋で煮ていただいてOKです。
溶き卵は、野菜類にはヨーグルト入りをおすすめします。野菜は旨味が足りない分、肉より味が甘辛く感じてしまいますが、ヨーグルトがそれを「味の対比効果」で抑制して、美味しく食べられます。
どうぞ、お試しを。
追伸1
6/1発売の「婦人画報」7月号(創刊記念号)に載せていただきました。ありがとうございます。
今回の特集は、なんでも婦人画報社さんが「総力をあげた特集」だそうですが、題して、
「世界が恋するWASHOKU」。
旨味とか醗酵とかを採り上げた後、しんがりがWAGYUです。
追伸2
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.681日連続更新を達成しました。