大失態
皆さん、これは、ものごとが失敗に終わる場合の典型的な事例だと思います。
ですので、是非注目していただきたいと思います。だいたい、人様の成功なんてものはマネの出来ない事例が多く学んでも実行しがたいものです。しかし一方人様の失敗は学び易いものです、是非注目してみましょう。
さてさて「失敗に終わった典型的な事例」とは、
千葉県印西市の市制20周年記念の花火大会です。
開始予定時刻の50分後に、大勢の観客を待たせたあげく、中止になりました。待たされた客は当然怒りました。
なぜ、このようなことになったのでしょう?貴女が市役所の部長になったつもりで読んで下さい。
市は、中止理由を「業者の作業遅延のせい」と発表しましたが、どうやらその主張は一方的なもので、業者側が大反論しています。
実は、花火が出来ないかも・・・ということは、前日の朝に分かっていたようです。打ち上げ場所の利根川河川敷の状態が悪かったからです。
通過したばかりの台風の影響でぬかるみがひどく、搬入車両が入れなくて、業者さんは大量の花火を徒歩で運ぶことを余儀なくされたと言います。今回は8.800発の予定だったとか。
「大量の花火を徒歩で運ぶ」って、とんでもない事態ですよね。
業者さんは「主催者が設置場所を整えるのが通常の花火大会。他の大会で設置で困ることはない。市は大会を成功させるための配慮に欠けていた」と言っています。
しかし、この時、市の部長である貴女は事態を把握していませんでしたね。市の担当者が設置場所にいなかったからです。川の対岸の観客席にはいたそうですが、設置場所には行かず、それで、この緊急事態に気づかずにというか、知ろうともせずに時間が過ぎて行ったのです。
もちろん、業者側にも落ち度が無くはありません。そもそも設置場所の整地は市側でお願いしますよ!としっかり念を押していなかったのが問題点です。印西市は毎年花火をやっているわけではなく、市制20周年で久しぶりにやることは業者側も分かっていた筈ですから、整地の件は念押ししておくべきでした。
この業者さんは、全国の花火競技会で素晴らしい花火を上げている、とても有名な業者さんだとかですが、相手はド素人なのですから、もう一段の念押しが必要だったように私は思います。
結局、人海戦術の設置作業が続き、実際に業者さんが「定刻に打ち上げるのは不可能」と市に報告したのは、定刻の1時間15分前。あーあ。
そして、この1時間15分前が貴女にとってのラストチャンスでした。ここで中止しておけば、最悪の事態だけは避けられのに・・・
大失態を受けて、貴女は、せっかく部長に成ったのに更迭。
どこでどうしておけば良かったのか。第二のキャリアの為に考えてみましょう。
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