虎よ、虎よ
台東区アートアドバイザーでご一緒している観世葉子さんが出演される演劇を観てきました。
演劇集団「Pカンパニー」の第18回公演 『虎よ、虎よ』。場所は池袋の東京芸術劇場。
主役のモデルは、美濃国の戦国武将で「国盗り」と言われた斉藤道三と、その子義龍。
「蝮(まむし)」と呼ばれた道三は、芸達者な商人として出発、大出世、やがて恩人を殺し、主を追ったとされる人物。
一方、その子義龍は何より書物が好きな穏やかな男だったが、家督を継ぐと父道三と対立して殺します。
史実に即した歴史劇というわけではなく、狂言回しとして、戦国時代に紛れ込んでしまった現代のテレビクルーが登場します。人の本性である「虎」を描写するために、筋は戦国を離れて古代エジプトや全共闘へと飛んだりして、旧展開の面白さがありました。
ところで今回私が「へえ!」と思いましたことは、
稽古場風景が事前にyoutubeで視られること。
俳優さんが皆ブログを書いていて、それをまた劇団のツイッターで告知していること。
そういう時代になったのですねえ。
芝居の中身は、皆さん、ベテランだけにさすがの人物造形力で、大人の芝居を観たなあ、という充足感に浸れました。
観世さん、ありがとうございました。
追伸
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.382連続更新を達成しました。