「阪神淡路」の経験者

 「阪神淡路」の被災経験のあるUさんが、関西から食事に来てくれました。

 初めて詳しく聞いた復興物語は、やはり壮絶。その経験談を今回の被災者に聞かせたら、希望になって良いのに、と私は思いました。

 ところが御本人いわく、いやあ、あの時のことは話したいっていうより、忘れたいっていう感じですね・・・

 そうなんだ、16年たっても。

 その話しの中で、私の印象に残った話しが一つ。

 Uさんはその頃レストランにお勤めだったのですが、震災からしばらくして、ようやく店を再開した時に、一組の老夫婦がやって来たそうです。

 やっと電気・水道が開通したばかりの頃です。市内は、ガレキの撤去作業や仮設住宅の建設が進んでいて、まだ復興も緒についたばかりの時です。

 店で出したのは、小鍋すき焼き。その老夫婦は、すき焼きを食べて、

 ああ、頑張って生きて、またこういう美味しいものを食べたい、そのために何とか、頑張って行くよ。

 そう言って、彼の店を後にしたそうです。

 美味しい食べ物は、人を励ますことができる、それがわかった瞬間でした。  

 今、私たちにできること

 今、飲食店にできること

 大変だったでしょうが、阪神淡路が復興できたのは事実です。

 今回も、復興するぞ、ニッポン!

 貢献するぞ、すき焼き屋!

追伸①

 雑誌「ノジュール」2011年4月号に載せていただきました。「50代からの自分ライフを格好よく!」というコンセプトの雑誌です。

 その「ザ・東京めし これぞ江戸の味!」というコーナーに載せていただきました。

 JTBパブリッシング社より発行。定価750円だとか。

追伸②

 仙台牛メニューの提供を開始しました。普段より高い値段で、お買い求めいただき、利益を被災地の畜産関連団体に贈ります。弊社も利益の一部を供出いたします。

 宮城県登米市・千葉正憲牧場産、黒毛和種牝牛、個体識別番号は03686-13232。

 美味しく食べて被災地支援を!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて394日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 震災不景気でヒマなのでTwitterのリストを作りました。リアルに面識のある方々だけが載っているリストです。覗いてやって下さい。