八丁味噌

そういうことが出来てしまう制度だと、私は思っていました。

GI制度(地理的表示保護制度)

この制度では「国が農林水産物や食品を地域ブランドとして登録して守る」と称していますが、嘘ですね。

ブランドの本質である品質や歴史は守らず、名称だけを守るのが、この制度です。

しかも岡崎の「八丁味噌」問題のように、近隣の業者が名前を横取りすることすら可能です。

実は「愛知県味噌溜醬油工業協同組合」が愛知県全体を生産地として、「八丁味噌」GI登録を受けました。これに対して、岡崎市八帖町にある老舗2社が、岡崎城から八町の場所に在り、なおかつ伝統的な製法で作る自分達だけが「八丁味噌」だと提訴していました。

で、その裁判の判決が今月出て、老舗側が敗訴してしまいました。

これにより、愛知県全域にまで生産地を広げ、しかもステンレスのタンクを使ったり1年も熟成させないで仕上げたりした味噌が「八丁味噌」として世界に出て行くことになります。

いや、これからは世界に売り出して行くんだから、品質や歴史に拘ってもらっては困るというのが、この制度の本質だと露顕してきました。

邪の道ですな。蛇も避ける道かと。

私はこの制度のことは、これまでも無視して来ましたし、今後も無視し続けます。ご承知おき下さいまし。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.505本目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)