2021年11月27日
肉と日本酒
とある市が地元の牛肉を売り出そうとなさっているようです。
牛肉の産地としては全く無名すなわち最後発ですので、広報の仕方は余程ひねらないといけません。
で、地元の方々が考えたのは、地元産日本酒とのマリアージュ。
・牛肉と日本酒は意外と相性が良い。
・地元産の牛は、地元の米の稲わらを食べているので、地元の酒なら絶対に合うはずだ。
というご主張のようです。
はい、まあ、間違いではないと思います。
ただ、肉の料理法・味つけと、酒の製法を考えた上で合わせないと、完璧に必ず合うとは言えないと思います。
一つの例がすき焼きです。
すき焼きは、大変味が濃くて、匂いを強く出す食べ物です。
特にすき焼きは甘味が濃いので、酒がソフトな甘口の場合、酒の甘味を上回ってしまいます。その場合、酒は妙にサラサラ=水のように感じられてしまい、面白くありません。
また、すき焼きは匂いが出るので、吟醸酒の微妙な吟醸香を吹き飛ばしてしまうことがあります。
要するに、地元の米に由来する肉と酒であっても、それぞれすき焼き+吟醸造り、とした場合は、あまりハッピーでない結果になるかもね、と私は指摘しておきたいと思います。
あ、それ以前に、和牛と日本酒なのに、なにゆえ、「マリアージュ」なんだろうか?
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.291本目の投稿でした。