日本初

毎年11月10日は「エレベーターの日」です。日本エレベーター協会が決めています。

この日は、実は浅草に大いに関係ある日なのですが、経緯を観て行くと、トホホな点もあります。

さて、何故この日が「エレベーターの日」なのか、ですが、

1890年(明治23年)11月10日に、日本初の電動エレベーターが浅草「凌雲閣」で公開された日だからです。

浅草「凌雲閣」は当時帝都東京随一の展望塔で、当初11月10日に開業予定でしたが、開業式の来賓の都合で翌11日に繰り延べられました。

「エレベーターの日」は、何故か、最初の11月10日の方を採用しています。

そして、もう1点トホホなことが、

エレベーターは開業当日より故障が頻発。危険だということで、翌1891年5月には警察から使用中止が出てしまいました。訴訟沙汰にもなったとか。

そういう次第で、目出たさも中くらいなので、この「エレベーターの日」です。

もっとも、面白い副産物もありました。

エレベーターが動かないので、12階まで階段で昇る人を楽しませようと、「東京百美人」

という、写真の展示が行われました。

東京の美人芸者100名の写真を階段に展示して、その中から人気上位5名が表彰されるというものでした。そんなイベントは、勿論日本初でした。

今は知っている人も少ない「凌雲閣」ですが、最近「鬼滅」で再び注目されました。エレベーターと百美人も話題になりましたら、さらに面白いと思います。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.274本目の投稿でした。

Filed under: 憧れの明治時代,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)