29日
さて年末です。
今年を振り返る中では、是非良いことばかりを思い起こそうと思っておりまして、それは明後日に「住吉史彦の十大ニュース」として発表しますが、良くない話しも、まあ、在りますので、29日=憎の日の内に言ってサッパリしたいと思います。
それは、今日本の飲食業界・観光業界が、おそらく過去最大の文化摩擦の渦中にあるということです。もちろんインバウンドの観光客が大勢見えている件です。
え? それは良い話しなんじゃないの って?
ええ、まあ、経済的には良い話しです。が、現場のスタッフには少なからぬストレスになっています。
日本人のお客様なら、飲食店の都合も考えて行動して下さいます。予約時間を守るとか。どちらも同じ社会の中にいる日本人ですからね。
ところが、インバウンド客は違います。ひたすら自己都合。
それが店の不利益・実損になることもしばしばです。同じ時間帯にいくつもの店を予約しておいて、直前にどこに行くか決めるとか、普通のことですから。
その場合飲食店は、泣き寝入りするか・抗議するかの二択ですが、抗議するとたいていは「逆ギレ」が待っています。
それが世界標準らしいです。自分の非はゼッタイに認めないのが標準のようです。
実際、「逆ギレ」を恐れて泣き寝入りする店が多いでしょう。私は違いますけどね。
予約を「カード会社経由限定」「ホテルのコンシェルジュ経由限定」にするとか、自衛策を講じているお店さんもありますが、私の経験上あまり変わらないような気がします。
日本人は怒りを抱えて、しかしニタニタするのみ。体に悪いです。
大勢として経済にプラスではあるのでしょうが、だからと言って、現場のストレスを過少評価するのは良くないです。
このまま進むと、民族的悪感情すら出来てくると思うのです。
本当は民族性ではないんですけどね。日本人が大好きなアメリカだって訴訟社会で、揉めたら自分の非は認めませんよね。でも実際問題として数としては、「逆ギレ」事例は、アジアの近隣国の人が多いです。近隣国に対して民族的悪感情が醸成される懸念すらあると私は考えています。
このように日本の飲食業界・観光業界は今、おそらく過去最大の文化摩擦の渦中にあるのです。しかも、そう簡単に状況が良くなるとは思えない中で、入国の数だけはこれからも増えそうです。
で、ここでとりあえず、日本の皆さんにお願いですが、
浅草は外国人が増えて良いですねー!
とかノーテンキなことを仰らないでいただきたいです。そんな調子では浅草人と友達に成れませんよ。
・・・と愚痴っている今日は、地元の鳶職の人が、門松を店の玄関に設置してくれる日です。
29日は憎の日だから縁起が悪いと、今日設置しない方も多いのですが、私は構わず今日設置してもらいます。だって肉の日ですから。
皆様、良いご休暇を。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.862連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。