歳の市
毎年12月17日から19日まで浅草寺境内では「歳の市」が開かれます。
江戸の昔から町民が新年を迎えるための品物を買い求めてきた市場のことで、「納めの観音」とも申します。いやいや、今年も押し詰まってまいりました。
さて今年の話題と言えばもちろん「適サシ肉」です。
年始の1月15日に宣言し、その年ももう終ろうと言うのに、まだまだメデイアの皆さんから取材依頼や講演依頼がまいこみます。「適サシ肉」は商標登録もいたしました。
が、検索をしてみますると、商標権侵害の事例がチラホラと見つかりますね。
サイトを開けてみますと、「ふるさと納税」サイトのような公的性格のサイトが、商標権侵害をしているのです。
南方の町の「ふるさと納税」サイトではご丁寧に、目立つ赤字で「適サシ宣言」と書かれています。笑うしかないですね。
これらの皆さんは、私の掲げた「適サシ肉」の定義を無視しています。
格付けが4等級だというだけで「適サシ肉」だと言っているのです。
弊ブログの熱心な読者さんならご存知の通り、脂の量は大事なポイントですが、質(融け具合)や形状も大事です。
融け方が良くないと(=融点が高いと)食後にモタレますし、
形状が小ザシでないと「和牛香」が弱いです。だから
脂の量だけでなく、質(融け具合)や形状も大事なのであって、私の「適サシ肉」の定義には、そこまでを含めていますが、商標権侵害組の皆さんは4等級だというだけで「適サシ肉」だと言っています。
で、どうするか、です。
「適サシ肉」という考えが拡まること自体は良いことですから、今すぐ掲載中止を求めようとは思っていないのですが、美味しくないものが「適サシ肉」として売られるのは、愉快ではないですね。実際、南方の町の「ふるさと納税」サイトには、購入した人から貶すコメントが付けられていました。2件も。
うーん。
来年は、こうした問題にも、目配りしないといけないようです。
なお、何の所縁も無い土地の産物を買うためだけに自治体に寄付をする行為を「ふるさとの納税」と称するらしいですが、これは納税の仕組みを利用した安売りに過ぎず、それに「ふるさと」という言葉を当てるのは、素晴らしいこの言葉の尊厳を傷つけていると私は感じています。それで「ふるさと納税」という言葉に私は逐一「」を付けています。関係している皆さん、悪しからず。
追伸、「ちんや」年内の予約状況のご案内です。
27日(水)、28日(木)は
まだ空いております。よろしくお願い申し上げます。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.850日連続更新を達成しました。 すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。