横流し事件

「ダイコー」と「みのりフーズ」による食品廃棄物横流し事件は、もう報道されなくなったようです。

ベッキー問題より、なんでも鑑定団問題より、SMAP問題より重要だと思うんですけどね。

そもそも、ですが、今回横流しされたのは「廃棄物」だったのでしょうか。

最初に発見された冷凍ビーフカツは異物混入の疑いがあったそうなので、たしかに廃棄すべき廃棄物なのだと思います。しかし、その後に発見された「廃棄物」の中には賞味期限が切れていないものもあったとか。

問題の背景として、日本の「早すぎる食品廃棄」という現実があるのは明らかです。

「食の安全」はたしかに大事ですが、それに過敏に成り過ぎるのは考えものです。まだ食えるものが大量に廃棄されているのは、本当に悲しいことですね。

製品化した食品というものは、大勢の人が精魂を傾け、工夫を凝らして造ったものですよね。衛生的に解体して再利用する道を考えないといけないのではないでしょうか。

それをしないから、横流しなどということが起きるのだと思います。

行政の監督なんて今後も効かないと思いますよ。役人などという人達は書類さえ揃えば満足する人達で、現場なんて行きませんから。

一度製品と成った場合、もちろんそのままタタキ売りするのは、メーカーの信頼を損ねるので良くないのでしょうが、なんとか、衛生的に解体して再利用する道を考えないといけないのではないでしょうか。

本日の件、全然笑えなくてゴメンナサイでした。

追伸、

私・住吉史彦の本が2/25に出ます。

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

お求めはこちらから。もう予約できます!

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.173連続更新を達成しました。

 

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浅草はなぜ日本一の繁華街なのか

やや唐突ですが、私の本が出ることになりました。タイトルは、

『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

昨年末に出した『すき焼き思い出ストーリー』は自費出版でしたが、今回は売り物でして、2月25日に㈱晶文社さんより発売されます。恐れいった事態です。

内容は、と申しますと、浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

こんな(↓)感じです。

「何世代にもわたって来てくれるリピーターがいる店、それが老舗である。」

「毎日、国内外から多くの人が集まる、東京・浅草。震災と戦災で2度も焼け野原になった浅草で、130 年にわたってすきやき屋を営んできたちんやの店主が、浅草の重鎮たちに、同じ浅草の商人として「商売の秘訣」を聞き出す。老舗はどのように生まれるのか? 浅草にこだわり、浅草に居続けるのはなぜか? 銀座とはどのように違うのか? 浅草らしい商いとはなんなのか? 浅草ならではの「商人論」を探り出し、江戸っ子の生き方も引き出していく。」

「本書は対談場所をバーにし、旦那が薦める浅草のおとなの「オーセンティックバー案内」としても活用できる。」

 

<目次>

第一話 世界に唯一の「江戸趣味小玩具」の店

「助六」五代目 木村吉隆さん

(「バーリイ・浅草」にて)

第二話 最大の危機は生鮨が主流となった頃でした

「弁天山美家古寿司」五代目 内田正さん

(「オレンジルーム」にて)

第三話 神さまの御霊を載せて町を守る神輿を作る

「宮本卯之助商店」七代目 宮本卯之助さん

(「スリーウッド」にて)

第四話 江戸の食文化として「どぜう鍋」を守る

「駒形どぜう」六代目 渡辺孝之さん

(「ビー」にて)

第五話 芸どころ浅草の花柳界を支える

割烹家「一直」六代目 江原仁さん

(「フラミンゴ」にて)

第六話 牛のヨダレのごとく商いを続ける

浅草おでん「大多福」四代目 舩大工安行さん

(「オクラ・イズ・バー」にて)

第七話 浅草六区には夢がある

「浅草演芸ホール」二代目会長 松倉久幸さん

(「フィガロ」にて)

第八話 ごはんにも日本酒にも合うのが洋食

「ヨシカミ」二代目 熊澤永行さん

(「フォス」にて)

第九話 「履物の町」浅草で職人がいる履物店

「辻屋本店」四代目 富田里枝さん

(「マーチ」にて)

 

編集:足立恵美、藤井恵子

写真:山口規子

スタイリング:竹岡眞美

 

私は勿論大したことを語っておりませんが、九人の方々と九軒のバーは素晴らしいですので、是非是非お読み下さいまし。

<データ>

『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

住吉史彦(すき焼き「ちんや」六代目店主)

四六判並製 240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

お求めはこちらから。もう予約できます。

 

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京屋!

歌舞伎の中村芝雀さんが五代目雀右衛門を襲名することになりました。言わずと知れた女形の大名跡ですね。

で、襲名披露の「練り歩き」が浅草・仲見世で行われました。

当日は雲一つ無い快晴。

こんなに暖かい雰囲気の「お練り」は、あんまりないよ!と関係者の方が芝雀さんに語ったそうで、実に結構なことでした。

「お練り」には応援団の皆さんが大勢で見えていましたが、その方々が芝雀さんを応援する様子も、とっても暖かい感じだなあと、横から拝察させていただきました。

誠にお芽出とうございました。(フライングですが・・・)

襲名披露興行は、東京・歌舞伎座にて3月3日から27日まで。演目は、

昼の部が「鎌倉三代記」、夜が「祇園祭礼信仰記」です。どうぞ、お出かけ下さいまし。

なお掛け声は「京屋!」でお願いします。

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焼き肉とコーラ

浅草料理飲食業組合の新年会に出席しましたら、隣席の方から不思議な情報がもたらされました。

韓国人の知り合いが何人かいるんですけど、彼らは必ず焼き肉の後にコーラを飲むんですよね。住吉さん、あれは何故ですかねえ?

コ、コーラですか、初耳ですねえ。まあ、考えられるとしたら、炭酸水素ナトリウムでしょうかねえ。

「肉に炭酸」は、肉に「かん水」を作用させていると思っても、だいだい同じことです。そう、中華麺をうつ時に使う、あれです。

麺の場合は、炭酸水素ナトリウムが小麦粉のタンパク質グルテンの性質を変化させ、麺にコシとつやを与えるわけですが、肉のタンパクにも、まあ、作用するのでしょうねえ、きっと。

で、ネットで調べてみましたら、

スーパーのかたい肉をやわらかくする秘密の方法!!

として、たしかに炭酸に肉を漬ける方法が紹介されていました。15分ほどで効果が顕れるそうな。

ふーん。

もともと熟成されていて柔らかい弊店の肉には無駄な感じがしますが、まあ、

やりたい人はやってみて下さい。

「ちんや」ではコーラはないですが、ラムネを売っていますから、試してみるのも悪くないかと・・・

 

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ラミちゃん

日本の球界に、これまでも外国人監督は何人かいましたが、たいていは落下傘監督で、日本で長年選手として活躍して、その後監督に成ったという例は、非常に珍しいと思います。

今回DeNAの監督に成ったラミレスさん(「ラミちゃん」)は、その珍しい例です。しかもアメリカ人ではなくてベネズエラ人。

親会社がネット企業だと面白い人事をやるものですね。私はネットのゲームは一切やらず興味もまったく持ちませんが、この人事が今年の球界の最大の人事であることは間違いないと思っています。

さて、そのラミちゃん監督が、新しく来日したジェイミー・ロマック内野手とザック・ペトリック投手に送った「金言」というのが報道されていました。

「彼らには『ここはカナダでもなければアメリカでもない。ここは日本だ』と伝えたい」

「日本が適応してくれることはない。彼らが日本に適応しなければいけない」

そして

「しゃぶしゃぶ、すき焼きのおいしいお店を知っているからぜひ、連れてってあげたい」

おお。

ラミちゃん監督のご活躍を祈念します。

 

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車椅子

ある日お客様から問い合わせの電話が。

俺ね、交通事故に遭っちゃって、車椅子になっちゃったんだよ。

おたく、車椅子で行けたっけ?

はい、手前どもは伝統的日本家屋の形態をとっており、御客様には玄関で下足をお脱ぎいただいた上で、ご入店いただきます。つきましては恐縮ですが、店外から車椅子にお乗りになったままでご入店にはなれません。

店内用の車椅子を1台用意してございますので、玄関にて乗り換えていただきます。その際50cm程度の段差がございますが、下足係が乗り換えをお手伝い致します。

どうぞ、お出まし下さいまし。

その店内用車椅子のご用意は1台だけですので、利用をご希望の方は、お席のご予約と同時に店内用車椅子もご予約願います。(利用料は無料でございます)

 

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ヨーグルトすき焼き

未だ「思いつき段階」ですが、すき焼きの卵にヨーグルトを入れて食べています。

溶けにくいのが難点ですが、一生懸命掻き回せば、溶けます。

そして肝心のお味ですが、スプーン1杯入れた程度では、まったくヨーグルトを感じない位で、普通に旨いです。至ってマイルドで、違和感ゼロです。

これは「味の対比効果」の原理を利用したもので、ヨーグルトの酸味とすき焼きの甘辛旨味が抑制しあって、まろやかに感じられるのです。

ヨーグルトを3杯入れた位で、ようやっと酸味が勝ってきます。まあ、それだけ「ちんや」のすき焼きの甘辛旨が強烈だと言うことですね。密かに天下一と自負しています。

すき焼きに酸味とアミノ酸を加えるという点では、「トマトすき焼き」に似ているかもしれません。

いや、正直に申せば、「トマトすき焼き」をパクリました。

いやいや、「トマトすき焼き」にインスパイアされました。

一方「トマトすき焼き」と違う点は二つ。

玉丼の中だけを酸っぱくするのであって、鍋の中は酸っぱくなりません。私は「ばさら」さんと違って鍋の中を酸っぱくしたくはないんです。

次に、ヨーグルトにたくさん含まれている乳酸菌を摂り込むことが出来ます。

乳酸菌は腸内環境を整え便秘を解消しますから、肉は食べたいが美容が気になると言う淑女の皆さんにオススメです・・・なんてことは言わないでおきますね。だってスプーン1~2杯程度ですからね。でもまあ、言い訳には使っていただけるかと。

いずれ、この卵に名前を付けて商標登録しようと目論んでおります。請う御期待。

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鬼怒川水系

昨年9月の豪雨で被災した茨城県常総市の酒蔵を、飲んで支援するイベントに参加して来ました。

会場は、つくば市のホテルグランド東雲さん。「東雲」社長の市川さんは東日本大震災の時にライフラインが止まって難儀している人々をホテルで受け入れた方です。今回のイベントも大変素晴らしい企画だと思い、参加させていただきました。

今回いただきましたのは「一人娘」の山中酒造店さんと、「紬美人」の野村醸造さん。

2社とも「鬼怒川水系」の水を使っている蔵です。

お酒を考える場合、どの水系の水を使っているかが重要ですが、茨城県の水は、主に「久慈川水系」「那珂川水系」「筑波山水系」「鬼怒川水系」「利根川水系」の5つの系統に分かれています。

この内「鬼怒川水系」は栃木県日光市の鬼怒沼に源を発し、栃木県を縦断して利根川に合流しますが、この流域にそって昨年9月集中的に雨が降ったので水害になってしまったわけです。

被害がひどかったのは野村醸造さんですが、なんとか復旧を遂げ、早くもこの冬の「寒造り」が出来たそうで、本当に良かったです。

不覚にも見落としていたのですが、野村醸造さんは20年前より現代の肉や油っぽい料理との相性を考えて、生酛や山廃造りもはじめておられて、公式サイトには「ステーキをつまみに、生酒の生酛をぜひ味わってください。」と書いてあります。

はい、もちろん、是非そうさせていただきました。

ご馳走様でした。

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納本

笑ってしまいました、国立国会図書館の「納本」に関するFAQに、

Q7:書庫はパンクしないのですか?

というQが載せてあったからです。

たしかに心配になってしまいます。

国立国会図書館法は、日本国内で頒布を目的として発行された出版物は、原則としてすべて納本の対象となると定めているのですから、書庫のパンクが心配です。

納本しますと、

「ホームページ上の『日本全国書誌』やNDL-OPAC(国立国会図書館蔵書検索・申込システム)にその書誌データが掲載されます。」

「また、図書館資料として広く利用されるとともに、国民共有の文化的資産として永く保存され、日本国民の知的活動の記録として後世に継承されます。」

だそうで、民間出版物であっても、頒布を目的として相当部数作成された資料なら収蔵する方針なのだとか。

ここでご紹介しました通り、弊社も『すき焼き思い出ストーリーの本』を刊行しましたので、是非お納めさせていただきたいと思いまして、送付させていただきました。FAQには代償金が出るように書いてありましたが、もちろん、そういったものは辞退して、寄贈させていただきました。

あ、Q7の回答を載せ忘れましたね。
A7:東京本館・関西館・国際子ども図書館の三つの施設の書庫がパンクしないよう、スペースを有効活用しています。また、書庫の増築についても長期的な計画をもっています。

だ、そうです。お疲れ様です。

 

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