チョイと転載『日本のごちそう すき焼き』②

「すき焼き大全」とも申すべき新刊本が、平凡社より刊行されました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。

この本は、食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、私も勿論執筆に加わっています。

自分の店について書いた他、「すき焼きと日本酒」という題でも一文を寄稿しました。

以下に私が書いた「すき焼きと日本酒」の一部を、チョイと転載します。もちろん全文を転載するわけにはいかないので、さわりだけです。悪しからず。

<以下、転載>

この原稿の依頼が平凡社さんから来た頃、私は「味博士」の「マリアージュ研究」を知りました。

「味博士」とは慶應義塾大学共同研究員の鈴木隆一博士のこと。味を計測して、それをグラフで「見える化」する技術を開発された方です。

『味博士のぜったい太らない食べ方』『日本人の味覚は世界一』といった著書もあります。元々博士と私は熟成肉の研究を通じて知り合いましたが、料理と御酒のマリアージュ研究の方も、結構面白いのです。

博士が大学で開発した「味覚センサー」は、甘・塩・酸・苦・旨の五味を計測してグラフに表示できるのですが、このセンサーで料理と御酒の両方を計測します。

で、そのグラフを重ねてみるとマリアージュの相性度が分かる、という次第です。重ねた結果、五味の数値がバランスよく大きくなっていれば、「味わいに膨らみが出た」ということを意味します。料理と御酒が互いに不足する味を補い合い、「味の構成力が高まった」とも言えます。

この研究で赤ワインには椎茸が最も合う、といった判定が出ていたりしています。面白いですね。

さてさて、この技術を使って、すき焼きと日本酒の相性を判定しない手はありません。早速4点のタイプの違う日本酒を用意しました。

公平に評価できるよう・・・

<続きを読みたい方は・・・>

弊店の店頭でも販売していますし、こちらからでもネットで購入できます。

是非是非よろしくお願い申し上げます。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.725日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。