鰻文化を護る為
最近の住吉さんのブログ、「ぼやき部屋」のカテゴリーが多いですねえ!
って言われてしまいました。
いいえ!
今日のカテゴリーは「怒り部屋」
何故怒っているのか。
丑の日に合わせて、大手スーパーが一斉に鰻を、値・下・げしているからです。
ある社は「うなぎ蒲焼を昨年の同時期よりも2割値下げし、ウナギ関連商品の売上高を昨シーズンの1.2倍に引き上げる計画だ」そうな。
鰻の原価は、不漁で高騰し続けているので、なぜ値上げでなくて値下げするんでしょう。
スーパーの広報氏は、
「日本の鰻文化を護る為」
と広報しておいででした。
値が高いと消費者が「鰻離れ」するので、それを防ぐことを「護る」と表現するらしいです。
これに怒らずにおられましょうか。
値下げのカラクリは、
1昨年の「丑の日」の後の、相場が下がった時期に大量仕入れし⇒中国で大量に焼かせ⇒冷凍しておいたので安い。
2鰻屋より安い鰻を「目玉商品」にして客を呼び寄せ、他の商品を買わせるので、鰻単体では儲からなくて良い。
です。2については勿論広報してませんが、そうに決まってますよね。
鰻専門業者ではなく、味にこだわりが全く無いから出来る所業です。
ここまででも腹立たしいのに、その目的について、
「鰻文化を護る為」と語るとは!
たしかに、1・2はビジネスの範疇かもしれません。エゲツないビジネスですが。
でも、この行為は「鰻文化の破壊」以外の何物でもありません。
実際、冷凍をせず、鰻以外に目玉がない専門店は、原価の高騰に対応できず、廃業する所が何軒も現れています。「鰻文化の破壊」は進行しています。
シラスウナギが獲れないのは自然現象ですから、仕方がありませんが、日本人が自らの手で鰻文化を破壊するとは!
出た利益を鰻の完全養殖の研究費にまわす、とかしてくれるのなら立派ですが、しないでしょうねえ。
スーパーの連中と、同じ空気を吸っていることが不愉快でなりません。
この文章が生産的でないことぐらい分かっています。このようなことを書いても、事態の解決にはなりません。しかし、不愉快なものは不愉快です。
南無観世音菩薩。
追伸①
単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。
21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。
時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。
くわしくはこちら↓です。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は357人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.237日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。