詐欺
親切に御質問に答えると、さらに何でもかんでも聞いてきて、最後には頼ってくる方がおいでです。浅草に居て頻繁に、そう思います。
ご自分で調べたり、考えたり、ということチッともなさらず、居合わせた他人にイキナリ尋ねる人が結構おいでなのです。つまり、この話しは知り合いの話しではなくて、通行人の話しです。ホントです。
実は、今「江戸町奥山風景」という催事場に、「浅草うまいもの会」の抽選所を出店しているのですが、その出店の場所は「奥山」の敷地の中でも、浅草寺の御本堂に対面する、超一等地にあります。私は、その出店の責任者なので、連日詰めているのですが、超一等地ですので、会にまったく関係無い方が多数やって来て、ほとんど観光案内所の様相を呈しています。
念のため申しますが、観光案内するのがイヤだって言ってるんじゃあないですよ。喜んで御案内します。
人が景品のパッキングとか忙しく作業している時に、急に話しかけられても、イヤな顔はしませんよ。
「お尋ねしますけど・・・」の一言が無くて、イキナリ肩越しに「5656会館はどっちですか?!」とか話しかけられても、怒りませんよ、勿論。多分、その方は道に迷って、イライラなさってるんでしょう、それで礼儀を忘れたんでしょうね、きっと。それは、まあ良いんです。
でも「・・・」と思うのは、御自分の今日訪れたい目的地、つまり主なる目的地について、ゼンゼン調べて来ていない人が結構おいでなのです。これには驚きます。
ある年配の女性は「オムレツがトロトロの洋食店」に行きたくて、浅草にやって来たそうなのですが、それ以上の情報をまったくお持ちでないのです。テレビでご覧になったそうですが、住所は勿論、屋号もご存じありません。
「あのですねえ、オムレツはたいていどこでもトロトロだと思いますよ!」と言いたいのを堪えて応対すると、
「先週の金曜日の9時頃テレビでやってたのよ!」
私は、イラっとして、「さあ、その時間は、店で仕事してたんで視てませんね~」などとかわしていたのですが、その場に居合わせた、出店スタッフの諸君は意外にも、私より遥かに親切でした。
スマフォでテレビ番組表を開けて、局は「8CHかなあ12CHかなあ」、番組名は「あれかなあ、これかなあ」と思案し、さらにはその番組を視た人がいないか、まわりのブースのスタッフにまで聞いて廻る親切さでした。
結局、それだけやりましたが、どこの店か判明せず、仕方ないので「うまいもの会」加盟の洋食屋さんを御案内すると、その女性、今度は、その店について、あれこれ質問してきました。
「その店はテレビに良く出るの? ハイ、出てますよ(イラッ)」
「オムレツはトロトロなの?」「ハイ、トロトロですよ(イラッ)」
「お得な店なの?」「ハイ、お得ですよ。(心の声=聞くばっかりじゃなくて、少しは自分で考えないんですかねえ。)」
この辺まで来ると、流石の私も槍投げイヤ投げやりです。
「美味しいの?」「ハイ、美味しいですよ。(心の声=美味しいと思うかどうかなんで、「人それぞれ」でしょうが!)
で、「召し上がれば分かりますよ!まずは行ってみて、食べてみて下さいね。方向は、あっちですから。ハイ、この地図を差し上げますからね。ごゆっくりどうぞ!」
こういう人が詐欺に遭うんじゃないか、と心配です、本当に。
今日の結論=浅草に居ると、この世の中から詐欺が減らない理由が分かります。公安当局にお勤めの方、御承知あれ。
追伸
「台彪会」会長として、「ニッポン全国彪友会ー台東万博!」を計画しています。
二条彪先生の門下生約200人が集まる、一大交流会です。先生のメルマガを取っている方なら、どなたでも参加できます。
2012.4.20(金) 浅草が燃えます。
詳しくは、こちらをご覧下さい。
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本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて767日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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