前夜祭

 「三の酉」の日の前日に、新宿の懐石料理「柿傳」さんで、国際観光日本レストラン協会の理事会がありましたので出席しました。

 理事会の後は、当然のように結構な御料理と東北・茨城の御酒をいただき、司会者だったにも係わらず、ご機嫌になってしまいました。

 で、食事が終わりますと、御主人のYさんが「皆で酉の市へ行きましょう!」とおっしゃいます。

 え? 夜中の十二時までは、まだまだ時間がありますけど・・・

 新宿の花園神社でも、浅草の鷲神社に似た「酉の市」が開かれるのは知っていました。当然時間も同じで、24時から0時と思っておりましたら・・・

 ああ、「前夜祭」があるんですよ!

 ぜ、「前夜祭」ねえ、なんか名前が洋風ですが、そういうことなら参りましょう。

ということで、生まれて初めて浅草以外の「酉の市」へ出かけました。

 参りますと、既にスゴい人出です。金曜の夜ですからね。

 しかも、既に熊手を売っているではありませんか。

 「前夜祭」どころか、バリバリの本格営業です。うーん、融通きかしてるなあ。

 浅草でも「酉の市」の前日には、屋台や露天商が出て、「前夜祭」っぽくなっていますが、開門はあくまで0時で、皆さんは行列して待っています。熊手もまだ売っていません。神社の神事でありますから、それが当然なのですが、「利便性」という意味では、新宿の方が便利ですねえ。

 それに熊手商の皆さんにとっては、商売できる時間が長い、というメリットがありますね。

 「酉の市」は酉の日に開催されるので、年によって曜日が変わってしまいます。今回のように金曜の24時から土曜の0時までなら大賑わいですが、日曜の24時から月曜の0時までとなると、とたんに寂しくなります。日曜の夜中に出かける人は少ないですからね。

 その点、「前夜祭」をして、日曜の夕方から営業すれば、少しは売上を作れます。

 でもねえ、なんだかなあ。神事らしさが薄れますよね。

 まあ、浅草の「三社祭」も交通規制の関係で、本来の縁日ではなくて土日にやっているので、人のことを言えませんけどね。

 皆さん、どう思われます?

 神事らしいのが良いに決まってる!とお思いの方は、是非不便な日の夜中にお出かけ下さい。

 あ、今年はもう終わってしまったので、来年の話しですけどね。

 来年は、

「一の酉」が、7日(水曜)の24時から8日(木曜)の0時まで、

「二の酉」が、19日(月曜)の24時から20日(火曜)の0時までです。当然「二の酉」が不便でオススメです。

 来年は「三の酉」はありませんので、是非、「二の酉」へ。

 追伸

 本日11/27は、「すき焼き通検定」の試験日です。受験生の皆さん、頑張って下さいね。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて634日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: 飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)