辞職勧告

地場農産物が売れないのはまずいからなのか、それを真剣に議論することは良いことだと私は思います。どのようにしたら美味しくなるのか、議論を尽くしたら良いと思います。

ところが!

広島県世羅町の町議が、地場ワインの売上が伸び悩んでいる理由について、「まずいから」と述べたところ、他の町議たちから辞職勧告を受けてしまったそうです。「生産者の意欲を損ない、地場産業の振興に影響を与える」という理由で辞職勧告決議案が可決されたそうな。

辞職勧告じゃなくて、本当にまずいのかどうか本格的に議論すれば良かったのに、と私は思いますが、日本の地方には、どうも、味のことを語りたがらない雰囲気があるようで、私はそれは好ましくないと思っています。

では代わって、産物が売れるようにする為に、地方の現場はどうしているのか、

・牛肉の格付けが上がるようにする

・イチゴの糖度が上がるようにする

といったことが行われています。

が、

格付けが高い牛肉は脂が多いだけで、美味しくはありません。

イチゴが甘いだけで、甘酸っぱさがなくなったら、むしろ美味しくなくなります。

味より規格や数字を重視するようでは、美味しくはならないのです。

本当に「まずいのか」考えてみませんか。

追伸、10月26日の「あさくさ食たび」に出演させていただくことになりました。「あさくさ食たび」とは、浅草の料理人がオンライン講義で、全国の皆様に「浅草の食の道案内」をするというもの。視聴ご希望の方は、こちらです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.866目の投稿でした。引き続きご愛読を。

Filed under: ぼやき部屋,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)