冷めても美味しい肉料理
肉を「冷めても美味しい」ように料理する、ということを調べています。
あれこれ調べてみましたが、「冷めて美味しくない」とは要するに、
・お肉の「脂っこさ」を感じてしまう
・お肉がかたくなる
の2点だと世間では思われているようです。
そこで脂っこくなくする為に、脂身の少ない部位を使うよう推奨している人が多いです。
味付けを普通より濃くするのも、薄味だと「肉の脂っこさを感じてしまう」からだとか。
が、私が各種弁当などをチェックしたみたところ、
上記の注意点をむしろ注意し過ぎているものが多いように感じました。
元々脂の少ない部位を、非常に甘辛く味付けているものが多いと思います。煮る時間も長めにして元々少ない脂を煮出しているように見えます。
結果、脂の旨味と味付けのバランスが味付けの方に大きく傾いています。それで、やたらと甘辛く感じることがあるのです。
脂っこくなくすることに成功してはいるかもしれませんが、甘辛過ぎて肉の味が良くわからないというのは「なんだかなあ・・・」と私は思います。
「ちんや」の肉の脂は、冷めてもそんなに脂っこく感じないんですけどねえ。
理由は分かりませんが、以前からそう思ってきましたし、お客様からもそう言われます。
理由は脂の中に不飽和脂肪酸が多いからなのかなあと思います。不飽和脂肪酸は融点が低いので、いったん白く固まりはしますが、食べれば人の口の体温で融けるので、感じる味としては「脂っこく」はないのです。
脂が固まっていることを必要以上にイヤがらずに食べてみれば、同じ白く固まっている脂であっても違いがあることが分かります。
2番目の「お肉がかたくなる」件ですが、これを避けるため、肉を麹に漬けてから料理するように推奨している方がおいでです。
漬ければ微生物の作用で肉が柔らかくなるので、まあ、反対は致しませんが、「ちんや」の肉のように、元々熟成させて筋繊維が解けているものについては、「麹漬け」は不要のような気がします。
結局、元々不飽和脂肪酸が多くて、元々熟成させてある「ちんや」の肉を、元々甘辛い「ちんや」の割り下で料理した場合、特段の工夫をしなくても、「冷めても美味しい」ものが出来てしまいます。
色々調べて、損したなあ(笑)
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弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.852目の投稿でした。引き続きご愛読を。