住吉史彦の29大ニュース 2010-2019 その19

さて弊ブログは10周年までラスト一ヵ月に入りました。
ラスト一ヵ月はこの十年間を振り返る月にしよう、10大ニュース 2010-2019を選ぼうと思って、トライしてみましたら、29個も選んでしまいました(笑)
うーん、困ったな。
でも、これで行かせていただくことにしました。29はニ・クだし、今月はちょうど29日あるし。
と、いうことで、住吉史彦の29大ニュース2010-2019が始まりました。一か月間おつきあいいただいておりまして、本日は、その19です。

<29大ニュースその19>
2017年1月 「適サシ肉」宣言を致しました。

この10年間で私が最も目立ったのは、この件でしょう。
この件はご存じの通り大拡散。結局およそ40回以上各種のメデイアにお採り上げいただきました。

「宣言」の詳細は以下の通りでした。
<表記の仕方>
(従来)「霜降肉」と表記→(今後)「適サシ肉」と表記
<内容>
「適サシ肉」とは言うまでもなく、適度な霜降肉のことで、サシの入り方が過剰でないことを意味する、私の造語(商標出願中)です。具体的には、
*脂肪の量が4等級(5等級は今後不使用)
*脂肪の融け方が良い、つまり脂肪の融点が低い=充分な月齢(30か月)まで肥育した和牛のメス牛の脂。
*「小ザシ」=サシの入り方が細かい。加熱すると、サシと赤身の境界線から「和牛香」が発生しますので、「小ザシ」が良い香りの出る肉です。
これにより、赤身の旨味と脂の甘味がバランスして、胃モタレせず、そして香りも良いすき焼きを実現できます。
内容的には目新しいことは、あまりなく従来から肉の専門家が「旨い肉」だと思ってきた肉の仕様を、あらためて言っただけでした。
また業界の改革とかを志向したわけではなく、「ちんや」のお客様に向けて、一つの御約束をしただけでした。
しかし結果は大拡散。「浅草の老舗がA5をやめました」というのはキャッチ―だったようで、2017年は怒涛の一年となりました。
その後「適サシ肉」は商標として登録致しました。(登録第5980224号、登録日:2017年9月15日)

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)