修復事業

耐震補強とオルガン修復のため5年間も休館していた旧東京音楽学校奏楽堂がリニューアルオープンするはこびとなり、記念式典と記念演奏会が開催されました。
私も台東区アートアドバイザーを務めている関係でご招待いただきましたが、弊ブログの2012年1月5日号に書きました通り、「ちんや」と奏楽堂には御縁がありますので、この日を格別嬉しく思いました。
さて、今回の修復の眼目はオルガンの再生でした。
大正9年(1920年)イギリス製の、このパイプオルガンは、コンサート用としては日本最古です。現在では珍しい空気式アクション構造で、パイプの数が1.379本もあるので、調子を維持するのが大変難しく、休館前には調子が悪いパイプが何本もありました。キーを操作してもすぐ鳴らないパイプや、逆に操作を止めてもいつまでも鳴っているパイプがあって演奏不能の状態でした。
それを今回演奏可能の状態にしました。修復委員会関係者の皆様のご努力に心より敬意を表します。また、この件に多額の予算を投じた台東区役所・区議会の皆様にも敬意を表します。
で、記念演奏会ですが、当日演目を見た私は驚倒しました。
1曲目がワーグナーの「ニュールンベルグのマイスタージンガー」だったのです。
「マイスタ」は私が学生オーケストラにいた頃毎年演奏した曲なので、良く知っているのですが、ワーグナーの最も有名な曲の一つですね。
いくつものライトモチーフを編み上げた、複雑かつゴージャスな音楽を、3管編成の大オーケストラをフル稼働させて演奏する曲です。それを、鳴りにくい一台のオルガンでひくというのだから驚きでした。
拝聴して、やはりゆっくり鳴るオルガンですので、「軽快」という感じにはなりませんでしたが、FFのところでは、壮大な和音がホールと一体となって鳴り響き、オルガンとは実に結構なものだと体感させていただきました。
貴重な機会にお招きいただき、誠にありがとうございました。

追伸⓵
東京商工会議所が主催する、第16回「勇気ある経営大賞」において、株式会社ちんやが「奨励賞」を受賞させていただきました。
受賞理由は、
「格付や等級ではなくすき焼きにあった肉の提供に向けた挑戦(適サシ宣言)」でした。
権威ある賞を弊社が受賞できましたのは、ひとえに皆様のご愛顧の賜物とあつく御礼申し上げます。

追伸⓶
今夏8月4日より「ちんや」ビル地下1階の「ちんや亭」が、
「肉の食べくらべレストラン」として再スタートしました。
今回すべての肉メニューに「ちょい食べサイズ」(ハーフサイズのこと)をご用意することに致しました。
くわしくは、弊ブログの8月4日号をご覧くださいませ。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.181日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: 憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)