浅草でそろう江戸着物

浅草の和装履物専門店「辻屋本店」四代目・富田里枝さんが本を出しました。
『浅草でそろう江戸着物』(晶文社)です。
里枝さんは、2011年に四代目を継いで以来、「あさくさ和装塾」を開催するなど、今の時代に合った和装文化を広げるべく、さまざまな活動をしてこられましたが、今回の御本は、その一つの「まとめ」と言えるものと拝察しました。
その内容はいたって実用的です。
「浅草お出かけコーディネート」では、
浪曲定席へ、寄席へ、江戸の味を楽しむ、観音裏の料亭へ、浅草新春歌舞伎、三社祭、隅田川花火大会、
お酉さま
といったシーン別の着物アドバイスが、買える店情報と一緒に載せられています。
「浅草着物歳時記」ではコラム風に
一月 お正月と新春浅草歌舞伎、二月 花街と節分お化け、三月 浅草寺本尊示現会、四月 墨堤の桜、 
五月 三社祭、六月 お富士さんの植木市、七月 四万六千日、八月 浴衣の着こなし、九月 普段着の浅草、十月 神社の結婚式、十一月 酉の市、十二月 歳の市
・・・などに着て行く着物のことが書かれています。
そして、そんな本を書こうと思った里枝さんの意図は前書きにしっかり書かれていました、
「今の浅草というと観光客向けの情報ばかり取り上げられていて、和装まわりの専門店が充実していることは、意外なほど知られていません。ややもすると、お土産物や訳アリ品を安く売る店ばかりという印象を持たれているかもしれません」
「浅草はずっと前から日常のお洒落に役立つお店がたくさんあるのに、なぜ知られていないの?」
これに私は完全に同意します。
浅草=外人さんが観光するところ
というステレオ・タイプには、私なども本当に辟易するのですが、実際には観光ガイド本(サイト)ばかりが目につきます。
この本をキッカケに、色んな視点で、浅草を採り上げる本がさらに出て来ることを祈念します。
私も、なんだか、また本を出したくなってきました。

追伸⓵
このところ連日忘年会のご予約を頂戴し、在り難く思っております。
ご検討中の方は、早めにお決め下さいませ。

追伸⓶
今夏8月4日より「ちんや」ビル地下1階の「ちんや亭」が、
「肉の食べくらべレストラン」として再スタートしました。
今回すべての肉メニューに「ちょい食べサイズ」(ハーフサイズのこと)をご用意することに致しました。
くわしくは、弊ブログの8月4日号をご覧くださいませ。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.177日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: 浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)