東京ローストビーフ

この「成形肉」の事件が大きく報道されなかったのは、メデイア対策が巧妙だったからでしょうか?
かなりみっともない事件なので、大きく報道されても良かったかと思います。
さて事件の当事者はマクドナルドさんです。
報道によりますれば、
「消費者庁は7月24日、日本マクドナルド(東京)が昨年販売した「東京ローストビーフバーガー」と「東京ローストビーフマフィン」について、成型肉を使用したのに表示せず、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして再発防止を求める措置命令を出した。」
「消費者庁によると、同社は昨年8月から期間限定で販売。2商品の大半に、切断された牛のブロック肉を加熱してくっつけ、形を整えた成型肉が使われていた。」
「日本マクドナルドは、ブロック肉のローストビーフを切って使用しているようなテレビCMを出した一方、店頭を含め、成型肉を使っているとの表示はなかった。」
「成形肉」の技術はスゴくて本物の精肉のような食感を実現できるとか聞きますが、今回は上手く行かなかったようです。SNSで「成形肉では?」という疑問の声が拡散して、消費者庁に聞こえたと言いますから、みっともない限りな話しなんですが、そんなに大きく報道されなかったのが不思議です。
優良誤認、要するに誇大広告の事件に、メデイアも「慣れっこ」になっているのでしょうか、ね。
「成形肉」について、もう1点。
「成形肉」には「みっともない」だけでは済まない問題があります。正しく認識しないと衛生上の問題が起きるのです。
そもそも完全に清潔とは言えない肉の表面が、くっつけ・固める間に、内部に潜り込んでしまうのです。
通常肉は、表面に菌が付いていたとしても、そこを焼いて殺菌してしまうので、食べられるのです。ステーキをレアで食べられるのは、菌が肉の内部に入り込まないからです。
ところが「成形肉」の場合、表面の菌が内部に潜り込んでしまいます。
よって、「成形肉」は本物の精肉のように焼くことは出来ず、ハンバーグのように、中心までしっかり加熱しないとアタってしまいます。
実際2009年には「ペッパーランチ」の「成形肉」のステーキ肉を食べた客が病原性大腸菌O157による食中毒を起こしています。6都府県・7店舗で客11人が発症しました。
だから、今回の一件も「優良誤認」だけで済まなかった可能性があります。
当節肉の原価は高いです。
そんな中でもコストダウンを図ろうとする会社があって、その方法を「成形肉」に頼る風潮が、未だにあることが明らかになりました。
この次に、危険なことが起きないか、とてもとても心配されます。

追伸
本日は8月15日は水曜日ですが、お盆ですので、すき焼き「ちんや」は昼・夜営業いたします。肉の食べくらべレストラン「ちんや亭」(地下一階)は昼だけ営業致します。

追伸➁
今夏8月4日より「ちんや」ビル地下1階の「ちんや亭」が、
「肉の食べくらべレストラン」として再スタートしました。
今回すべての肉メニューに「ちょい食べサイズ」(ハーフサイズのこと)をご用意することに致しました。
くわしくは、こちらです。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.091日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)